神戸イニエスタ、“4人包囲網突破”の絶妙アシストを海外絶賛 「相手に屈辱を与えた」
新加入FWドウグラスの先制弾をアシストしたイニエスタ、神戸の大会初優勝に貢献
富士ゼロックス・スーパーカップが8日に埼玉スタジアムで開催され、天皇杯王者のヴィッセル神戸が2019年J1リーグ優勝の横浜F・マリノスと対戦。3-3の点の取り合いの末にもつれ込んだPK戦を3-2で制し、同大会初出場で初優勝を果たした。海外メディアは躍動した元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタのプレーに注目し、数々の華麗なプレーをピックアップしながら「屈辱を与えた」と絶賛している。
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J1王者の横浜FMは昨季MVPの日本代表FW仲川輝人やFWマルコス・ジュニオールら主力がスタメンに名を連ね、新加入FWオナイウ阿道も先発。一方の神戸はイニエスタ、日本代表FW古橋亨梧らに加えて、新加入FWドウグラスがスタメンに入った。
イニエスタが魅せたのは、0-0で迎えた前半27分だ。敵陣左サイドでボールを得たイニエスタが中央へドリブルすると、相手ペナルティーエリア手前で前後から4人に囲まれた。だがスペインの名手は合間を縫うようにスルスルと持ち上がると、相手2人に目の前のコースを塞がれながらも、軽く浮かせたスルーパスを供給。タイミング良く走りこんだドウグラスが左足を振り抜き、移籍後初ゴールを叩き込んだ。
その後もイニエスタの見せ場は続く。2-2と接戦のなかで迎えた後半途中には、自陣エリア手前からドリブルを開始し、3人に囲まれながらも圧巻のボールキープ力を発揮して局面を打開。その後には古橋への正確無比なループパスを送ってゴールチャンスを演出するなど、試合を通じて脅威となり続けた。
海外サッカーサイト「BeSoccer」スペイン語版は、「イニエスタ、サルサ:アシスト、PK、ライバルへのダンス」と特集。「試合のハイライトの一つはイニエスタだった。マンチェゴ(マンチャ地方出身者。イニエスタの意)は、90分間ピッチ上で完全なリサイタルを行った」と伝え、「最初のゴールは元バルサ選手から生まれた。彼はエリア近くでボールを受け取り、相手4人に囲まれた。相手2人に前方を阻まれるもドウグラスと連係し、GKの牙城を崩した」と記している。
ピッチ上で輝きを放った元スペイン代表MFの働きに触れつつ、「イニエスタは日本のスーパーカップでサッカーを楽しんだ。ゴールをアシストしたマンチェゴは、相手に複数の屈辱を与えた」と絶賛している。
試合は3-3のままPK戦に突入。2人目まで両者とも成功したが、先攻の横浜FMと後攻の神戸がともに3人目から9人連続で失敗し、最終的に7人目のMF山口蛍が決めて、神戸が3-2でPK戦を制した。
乱打戦のなかで存在感を示したイニエスタ。表彰式ではキャプテンとして優勝カップを掲げ、チームメートやファンと歓喜を分かち合った。