アギーレ前監督が米メディアに激白 日本人選手には「競争力が足りない」
ブラジル戦のハーフタイムに伝えた言葉
「それは文化だ。多くの敬意とフェアプレー精神が存在する。それは相手を罵倒する悪口や相手を蹴るということではないのだが、ヨーロッパでプレーして日本に戻って来た選手はより競争力が高まる。攻撃的だ。彼らが若い選手にもっと激しくプレーするように指導できる。『先輩、すみません』という具合にではなく、ね。スポーツの世界のコンタクトなんだ」
2014年10月のブラジル戦で、バルセロナのFWネイマールに4得点を奪われた時に特に実感したという。
「日本にはすべてがある。彼らにはここだけが足りない。ドイツでドイツと互角に戦い、セネガルにはセネガルで対抗する術を学ぶ必要がある。ブラジル戦のハーフタイムに選手にこう伝えた。『おい、誰もネイマールに1ヤード(91センチ)の距離に密着できていないじゃないか。あの男に行け!』。彼には近くでマークしていると感じさせることが必要だった。ブラジルと10戦すれば9回半は負けるだろう。リーガではバルセロナとレアル・マドリードと何度も戦った。数多く負けたが、我々は常に対抗していた」
対戦相手への敬意、スポーツマンシップという日本の美徳が、相手を尊重するあまり、勝負ではネガティブに出ることもある。2018年ロシア・ワールドカップへの戦いが続くバヒド・ハリルホジッチ監督に、その課題は引き継がれているのかもしれない。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images
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