「53億円の男」の現在地

 
　試合後、ユルゲン・クロップ監督は大車輪の活躍を見せたフィルミーノに対し、名指しでの賛辞を惜しまなかった。

「フィルミーノ、彼の素晴らしさは30分じゃ語り切れないね。だが、そのポテンシャルを考えれば、今日の活躍は別に不思議なことでもなんでもない。今日、彼は自分にどれほどの才能があるかを、皆さんにちゃんとお見せすることができたはずだ。

　95分間の間、フィルミーノは状況に応じて様々なポジションでプレーしていたが、どこの位置でも、ちゃんとその役割をこなしていた。そして、完璧なゴールを2つも決めてくれた。1点目もうまかったが、2点目は本当に見事なゴールだった」

　フィルミーノは今季開幕前にホッフェンハイムから2900万ポンド（当時のレートで53億円）でリバプールに移籍。加入直後はプレミアへの適応に苦労したが、第13節のマンチェスター・シティ戦で初ゴールを決めた。そして今節のアーセナル戦でも決定的な仕事をやり遂げ、リーグの行方を大きく左右する”シックスポインター”と呼ばれる大一番で、自身の価値を見事に証明してみせた。

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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真　photo by Getty Images