インテル長友が今季両サイドの二刀流に挑戦 マッツァーリからの信頼は左右でも変わらず

 今季のインテルは、豊富なメンバーがそろい、各ポジションで激しいポジション争いが繰り広げられている。しかし、その中にあって長友が指揮官から厚い信頼を勝ち得ていることを同紙は伝えた。記事では、二刀流について「マッツァーリ独特の難解なサイドでの役割も(長友にとっては)美しい挑戦だ」と書かれ、こう綴られている。

「現在、長友は不可欠な存在だ。ドドもこの上ないほどの最高の適応を見せている。指揮官はすばらしい成績を残したジョナタンを外し、長友を右サイドに配置している。ドドと共存時には長友は右に、ジョナタンがプレー時には左へと戻る」

 長友は、左右両サイドでマッツァーリのファーストチョイスとなっているのだという。もともと、明治大学時代、豊富な運動量と高い守備力を買われ、中盤から右サイドバック(SB)へとコンバートされた。すると、ほぼ無名だった選手はメキメキと頭角を現し、07年には当時のFC東京の原博実監督や、北京五輪代表を指揮した反町康治監督をうならせる選手へと急成長した。さらに翌年、東京に加入すると、左SBが定位置となり、その後は日本代表、海外移籍とキャリアを歩んでいった。長友はポジションが変わるたびに、惜しみない努力を続けてそれをモノにしてきた。その特異なキャリアによって、両サイドで遜色なくプレーできる能力を手に入れたのだ。

 彼が常に言い続けてきた「世界最高のSBになる」という目標のSBの前に、左右の文言は入っていない。長友は“左右で”世界最高のSBを目指しているのかもしれない。その美しい挑戦が今季本格的に始まりそうだ。
【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

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