砂漠から帰還した本田が右ウイングで2得点に絡む活躍 ミランが親善試合で3-0勝利

 日本代表MF本田圭佑はギネス・インターナショナル・チャンピオンズカップ(ギネス杯)の不調をイタリアの地元紙で「砂漠で迷子」と報じられた。だが、この日は砂漠ではなく、ピッチに確かにいた。4-3-3システムの右ウイングで先発出場し、いきなり先制点を演出した。前半20分、右サイドでボールを受けた背番号「10」は、DF2人の間から右足でクロスをゴール前へと送り込む。すると、そのボールに左ウイングのFWニアンが飛び込んだ。高い身体能力を生かしてワントラップしてマイボールにすると、左足をふり抜いてゴールへと流し込んだ。

 さらに、スーパーマリオが魅せる。同38分、FWマリオ・バロテッリが、ゴール中央やや左からのFKを右足で蹴り込む。悪童ストライカーの足を離れたボールは横回転し、GKが伸ばした手をすり抜け、鮮やかな軌跡を描いてネットに突き刺さった。

 2点のリードを奪って試合を折り返したミランは、後半からホーム用のロッソネロにユニホームを着替えて登場した。ギネス杯で3戦全敗したチームは、その憂さを晴らすように躍動する。

 後半18分には、またも本田が起点となった。右サイドでボールを持って仕掛け、その背後を駆け上がった途中出場のMFマイケル・エッシェンにパスを通した。ボールを譲り受けたエッシェンは右足でクロスを上げ、ゴール前で待ち構えたジャンパオロ・パッツィーニが合わせてリードを広げた。本田は試合終盤までプレーして途中交代したが、試合はそのまま3-0でミランが勝利を収めた。

 この日、定位置を争うけがから復帰したメネスも途中出場しだが、本田も右サイドで機能することをインザーギ監督にアピールした。親善試合ではあったが、酷評続きだった本田をはじめ、逆風吹き荒れるピッポが指揮を執る新生ミランにとっては大きな一勝を手にした。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

page 1/1

今、あなたにオススメ

トレンド

ランキング