森保J、U-23アジア選手権「パフォーマンス分析」 出場19選手で東京五輪に近づいたのは?
【MF分析】得点を決めた食野と相馬を評価 大会を通して齊藤のリーダーシップが光る
<MF>
■齊藤未月(湘南/①- ②フル ③45分)=★★★★☆
シリア戦で得点が欲しい時にはリスクを冒しても縦パスを入れようとするなどチームの流れを変えようと工夫をこらした。一方で守備面でも危機察知能力の高さを発揮して、高い位置でボールを奪取。1点を追う展開になれば、「諦めないで」と声を掛け、出場機会のなかったサウジアラビア戦でもベンチを飛び出し仲間を鼓舞した。昨年のU-20W杯で主将を務めたリーダーシップは健在だった。
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■田中駿汰(大阪体育大→札幌/①フル ②- ③フル)=★★★☆☆
カタール戦の後半は特に躍動感あふれるプレーだった。相手へプレスをかけて時間を作り、攻撃を遅らせる。中盤で起点になる回数を増やせた。前半44分にはMF相馬からの縦パスに反応し、絶妙なトラップから左足のシュートに持ち込んだが、わずかに枠を捉えることができなかった。前半29分にはカウンターからピンチを迎えるもCBより早くカバーに入り、最終的にはボールを奪い返した。
■田中 碧(川崎/①フル ②- ③45+3分)=★★★☆☆
広い視野を持ってFWを生かすパスの質が高かった。サウジアラビア戦では首を振り、周囲を常に確認。一本でチャンスになるパスを繰り出し、練習時間が短いなかでも前線の3枚の連係を高めるためにタクトを振るった。自らもミドルシュートを放ち、スペース確保に努めた。第3戦はVARの末にレッドカードで退場となってしまったが、前半は高いボール奪取能力も示した。
■食野亮太郎(ハーツ/①フル ②67分 ③83分)=★★★★☆
唯一の海外組という重圧を背負いながら、サウジアラビア戦では得意のカットインからの右足シュートで一時の同点弾を挙げた。攻撃が停滞した時間帯にドリブルでの突破やシュートまで持ち込む力は、周囲へメッセージを与える役割も。シリア戦では疲労も見えるなかで右シャドーを務めたが、左シャドーと同じぐらいのクオリティーを見せることができれば、当落線上から一歩リードできる可能性が高まってくる。1得点1アシスト以上の結果を残せればなお良かった。
■森島 司(広島/①- ②86分 ③-)=★★☆☆☆
DFの間でポジションを取り、周りを生かすプレーに徹底。シリア戦のみの出場で、自身も仕掛けてアイデアを持った攻撃を作り出すことが少なく、オフ・ザ・ボールの動きだけに終わってしまった。A代表として参加した昨年12月のE-1選手権では、アシストも記録していただけに、同世代の大会では持ち味を発揮して欲しかった。
■相馬勇紀(鹿島→名古屋/①※0分 ②フル ③89分)=★★★★☆
シリア戦ではDFに弾かれても諦めずにミドルシュートを放ち、一時同点となるゴールをマーク。左ウイングバックでのドリブルの単独突破は効果的で、第3戦のサウジアラビア戦では逆サイドの右ウイングバックで先発するも、適応力の高さが光った。激しいアップダウンで運動量を消費しても、終盤まで最終ラインに戻り守備に奮闘する姿は頼もしかった。
■松本泰志(広島/①- ②フル ③1分)=★★☆☆☆
第2戦のシリア戦で先発。MF齊藤とボランチでコンビを組んだが、中盤で機能する時間は短かった。オールラウンドな能力を持つものの、前線の3枚と連係で崩す回数はほとんどなかった。それでも、出足の速い相方をカバーして全体のバランスを取っていた。
(出場なし)
遠藤渓太(横浜FM)
菅 大輝(札幌)