森保監督、惨敗に終わった大会の“マネジメント力”に迫る ピッチ内外の舞台裏とは

ピッチ内外で“発信”するからこそ、意思統一につながる

 初戦は勝ち点1でも良かった。だが、ドローに持ち込むか、点を取りに行くか、意思統一ができていなかった。指揮官は終盤に失点後、アディショナルタイムに突入してからMF田川亨介(FC東京)とMF相馬勇紀(名古屋グランパス)を投入。だが、それでは遅すぎた。

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 サウジアラビア戦で勝利を狙うにしても、引き分け狙いにするにしても交代カードで選手へ“メッセージ”を送る必要があったはず。指揮官は交代枠について「攻撃の形自体は悪くない、疲労を見てもまだ十分相手を上回るキレを見せていたが、そこで連係・連動の部分でそのまま追加点を奪いにいった」と話したが、選手には伝わっていなかった。だからこそ、終盤のミスが起きてしまった。選手はもちろんどんな時でも時間を与えられれば「結果を出さないといけなかった」と話すが、ここ3カ月の代表活動で「メッセージが伝わりにくい」と吐露する選手もいた。

 まだ若さも残る五輪代表。兼任監督であるからこそ求めるハードルも高くなるが、A代表に比べて圧倒的に経験値の少ない選手が集まるからこそ、指揮官の“発信力”も求められる。日本サッカー界の頂点となるA代表。そのトップを担う森保監督には、自主性を重んじながらも同時に“発信”することも必要だと感じた今大会だった。

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(FOOTBALL ZONE編集部・小杉 舞 / Mai Kosugi)



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