森保J、繰り返された2年前の“悲劇” 東京五輪に向けて指揮官は意思統一から徹底を
“悲劇”は2年前にも起こっていた…
このミスが起きた時、脳裏にあるシーンがよぎった。2018年に中国で開催された同大会。森保一監督が率いて初めて臨んだ公式大会だ。当時はU-21日本代表として参加。相手はU-23代表なので、“年上”に挑む形となった。今大会と打って変わって厳しい寒さのなか、中国一金持ちと言われる華西村が位置する江陰(ジャンイン)市で行われた大会で、同じミスが起こっていた。
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初戦のパレスチナ戦はDF板倉滉(現フローニンゲン)のゴールで1-0の勝利。タイにも板倉の一発で白星を飾り(1-0)、第3戦の北朝鮮も3-1で撃破した。大会3連勝で決勝トーナメント進出を決め、迎えた準々決勝の相手はウズベキスタン。のちにこの大会王者となる強豪相手だったが、結果的には0-4の完敗だった。
この一戦の2失点目。日本はゴールキックからリスタートでショートパスをつなごうとしたが、相手のプレスに苦戦した。今大会と同じ3バックでGK小島亨介(現アルビレックス新潟)からDF古賀に預けてビルドアップを図る。だが、ボランチのMF井上潮音(東京ヴェルディ)からDF立田悠悟(清水エスパルス)にパスが渡った時、相手に奪われてゴールを許した。
当時はチームを立ち上げたばかり。森保監督が掲げるコンセプトのボールを大事につなぐ意識が高すぎたばかりに起こったミスだった。あれから2年――。経験も重ねたなか、同じ大会で同じミスが起きてしまった。サウジアラビア戦後、3バックの真ん中を務めた岡崎は振り返った。
「本当に各々バラバラだったのが一番良くなかったのかなと。相手が意外とギアが上がっていたので、3バック3枚で回していて結構リスキーだった。あのミスは仕方がないとは思わないけど、ボランチの田中選手(碧か駿汰の)どちらかを下げて4枚で回してほうが良かったのか。それとも3枚でリスクもかけつつ、相手をはがしたら全員のFWを置き去りに出来ているくらいの守備をやるのか。チームとしてそこが少しまばらになった」
幸い、今大会は本番ではない。繰り返された“悲劇”は経験として糧にするしかない。「臨機応変」と口で言うのは簡単だが、国際舞台の経験も少ない五輪世代の選手を指揮するからこそ、監督にはもう一度、局面の意思統一から徹底してもらいたい。
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(FOOTBALL ZONE編集部・小杉 舞 / Mai Kosugi)