森保監督の「極めて重大な間違い」とは? 英記者が嘆いた日本の「無気力で退屈」な姿
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森保監督の願望が裏目に出る 「2人の田中をチームの心臓部から外したのは…」
それにもかかわらず、日本は2連敗を喫して敗退した。非難は間違いなく、チームを率いる森保一監督に向けられる。彼が(サウジアラビア戦から)先発を6人入れ替えたのは、シリアを過小評価していたか、あるいは欧州組がわずか1人(食野亮太郎)のチームを過大評価していたことを示唆するものだ。すべての選手を起用したいという彼の願望が、見事に裏目に出てしまった。
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2人の田中(碧と駿汰)をチームの心臓部から外したのは、極めて重大な間違いだった。このペアはサウジアラビアとの初戦で日本に優位性を与えていた。シリア戦に先発した松本泰志と齊藤未月は特に前半45分、チームをコントロールするのに苦労していた。
チーム全体に粘り強さやダイナミズムがなく、ほとんどの場面で多くの選手たちに活気がなかった。タイの暑さが原因で選手たちは体力を温存し、それらを一気に放出することを選んだようだが、森保監督率いる日本はあまりに低調で、あまりに見込みの薄いチームだった。
日本のこの世代には、クオリティーのある選手たちがいる。代表チームに選手の拘束力がないため、欧州組をこの大会に招集することは難しかったかもしれない。それでも日本は、もっと良い結果を残さなければならなかった。グループリーグ最終戦を残して、早々に敗退したことは受け入れられない。
森保監督は今、多くの仕事を抱えている。東京五輪が始まるまでの約6カ月、今大会の決勝トーナメントでテストする機会が失われた今、ベースから再構築する必要がある。シリアに敗れ、チームには何も残っていない。その仕事は、15日のカタール戦から始まる。
(マイケル・チャーチ/Michael Church)
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マイケル・チャーチ
アジアサッカーを幅広くカバーし、25年以上ジャーナリストとして活動する英国人ジャーナリスト。アジアサッカー連盟の機関紙「フットボール・アジア」の編集長やPAスポーツ通信のアジア支局長を務め、ワールドカップ6大会連続で取材。日本代表や日本サッカー界の動向も長年追っている。現在はコラムニストとしても執筆。