森保J、屈辱的なGL敗退はなぜ起こったのか? 今大会で圧倒的に“足りなかったもの”
直近の3カ月で変動したチームの“雰囲気” 今大会の森保ジャパンは…
今大会、GK小島亨介(アルビレックス新潟)がチーム主将に指名された。9日の初戦サウジアラビア戦を迎える前のこと。森保監督から「ミーティングを開いて、目標を決めるように」と指示があった。小島は選手を招集し、目標を優勝に設定した。ここに問題があった。
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話は国際Aマッチウィークに開催された昨年11月の国際親善試合コロンビア戦にさかのぼる。堂安や久保、中山やDF板倉滉(フローニンゲン)、MF三好康児(アントワープ)ら、負傷で招集されなかったDF冨安健洋(ボローニャ)を除けば、東京五輪世代のベストメンバーを招集できた。だが、結果は惨敗。試合後、堂安は「半信半疑」と話すなど、チームとしての連係や一体感の必要性を訴えた。
そして昨年12月。長崎で行われた国際親善試合ジャマイカ戦(9-0)では、危機感を覚えた中山が合宿中に何度も選手を集め、“選手ミーティング”を開いた。3カ月ぶりに招集されたMF安部裕葵(バルセロナ)も、音頭を取って前線の選手を呼び、守備の仕方などを伝えた。勝敗の結果ではなく、試合に臨む姿勢として、11月の反省を生かして12月に行動へ移した。この“過程”はチーム作りを行ううえで非常に大切だった。
そんななか迎えた今大会。毎回のようにメンバーは大きく変わっているため、残念ながら11月、12月の流れをすべて把握している選手はほとんどいない。だが、森保監督は就任当初から「自主性」を強調してきたため、選手は全員指揮官の思いを理解しているはず。それでも、今大会は選手ミーティングが行われなかった。チーム主将の小島だけではなく、中山が不在だからこそ、1人1人が自覚を持たなければいけなかった。