静岡学園が24年ぶり選手権V! 0-2から大逆転、青森山田は史上9校目の連覇&二冠逃す
悲願の単独優勝、”サッカー王国”静岡県勢としても24年ぶりの栄冠 DF中谷が殊勲の2ゴール
第98回全国高校サッカー選手権は13日に決勝戦が行われ、静岡学園(静岡)が青森山田(青森)を相手に2点ビハインドから3点を奪う大逆転勝利で、24年ぶり2回目の栄冠に輝いた。
史上9校目の連覇を狙う青森山田は得意のセットプレーで先に試合を動かした。前半11分、中央やや左サイドよりのFKをJ1横浜FC内定のMF古宿理久が蹴り込むと、攻撃参加した2年生DF藤原優大がバックヘッドで流し込み先制に成功した。
その後は静岡学園がボールを保持して攻め込むなか、青森山田は組織的なディフェンスで侵入を防いでいく流れになった。そうしたなかで迎えた同32分、青森山田はFW田中翔太のパスに抜け出したJ1浦和レッズ内定のMF武田英寿がペナルティーエリア内の左サイドに走り込むと、飛び出してくる静岡学園GK野知滉平を誘い込むようなタッチでドリブル。そこに飛び込んだ野知が倒してしまいPKの判定になった。これを武田が自ら蹴り込み、同33分に2-0とリードが広がった。
一方の静岡学園も前半アディショナルタイム、セットプレーから中央に入ったボールがこぼれるとDF中谷颯辰が放った右足シュートはGK佐藤史騎の手を弾くようにしてゴールへ。2-1と試合は青森山田の1点リードでハーフタイムを迎えた。
後半に入ると静岡学園が青森山田のカウンターの起点を潰せるようになり、前半よりもさらに敵陣で試合を進める時間が長くなった。そのなかで同16分、静岡学園は左サイドからMF草柳祐介が切り込むと、ゴール前でパスを受けたFW加納大が反転して左足を一閃。これがゴール右の絶妙なコースに飛んで同点ゴールとなり、2-2と試合は振り出しに戻った。
両チームが一歩も引かない熱戦の決着はセットプレーでついた。同40分、静岡学園は左45度付近からのFKをファーサイドに蹴り込むと、攻撃参加した中谷が頭で叩き込んでこの日2点目。これが決勝点となり、静岡学園が3-2と逆転勝利した。5年ぶり12回目の出場で24年ぶり2回目の全国制覇を達成。前回頂点に立った第74回大会は鹿児島実との両校優勝だったため、初の単独優勝となり、”サッカー王国”静岡県勢としても24年ぶりの優勝となった。
一方、前回大会王者で史上9校目の連覇、2019年の高円宮杯U-18プレミアリーグとの二冠を目指した青森山田は2点のリードを守り切れず、無念の敗戦となった。
(FOOTBALL ZONE編集部)