八方ふさがりのACミラン本田 今度は著名なミラニスタから「観客席に置けばいい」
セラフィーニ氏は「Ilsussidiario.net」というイタリアのニュースサイトのインタビューに応じ、背番号10を滅多切りにしている。
「ホンダはミランの選手らしいプレーをしたことは決してない。彼の履歴をみれば明らかだ。ホンダはピッチにではなく観客席に置けばいい」
昨季途中に加入した本田は、主に4-2-3-1システムの右攻撃的MFで起用されていた。だが、クラレンス・セードルフ元監督が期待する局面打開力や、スピードの欠如が顕在化し、目立った働きができていなかった。今季からチームを率いるフィリッポ•インザーギ新監督も、ギネス•インターナショナル•チャンピオンズカップ全3試合で本田を3トップの右で起用した。しかし、大きな見せ場は乏しく、ボールロストも目立った。
セラフィーニ氏は、そんな輝きを失った背番号「10」に対し、ピッチ上でプレーさせるべきではないと説いた。さらに「何年か前のミランなら、マーチャンダイジングのためだけに、最高でも5分プレーできただけだ」と、キッパリ。本田獲得の背景に、クラブのジャパンマネーなどのアジア市場戦略の一環と見ているのだろう。だが、凋落した現在とは異なり、欧州CLで上位に進出していた数年前なら本田のプレー時間は「客寄せパンダとしてもマックス5分」と非常に手厳しい。
昨季からさまざまなミランOBも、本田の選手としてのクオリティーに疑問を呈する声を上げてきた。ミラン専門ニュースチャンネルもギネス杯3戦全敗後、本田の背番号「10」を剝奪することを要求した。そして、熱心で著名なミラニスタからも「スタンド観戦指令」が噴き出してしまった。結果を出せない本田の立場はチーム状態の悪さと比例し、刻一刻と悪化しているようだ。
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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web