「腹はくくった」 U-23代表MF食野、森保Jの“敗退危機”救う覚悟「明日見てもらえれば」
U-23アジア選手権の第2戦シリア戦で敗れればグループリーグ敗退
タイで開催中のU-23アジア選手権に参加している森保一監督率いる日本代表は11日、敗れればグループリーグ敗退となる12日のシリア戦に向けて前日練習を行った。東京五輪イヤーの初陣となった9日のサウジアラビア戦は試合終盤に勝ち越し点を許して1-2で敗戦。第2戦となるシリア戦は“崖っぷち”状態で臨む。今大会唯一の海外組で、初戦では代表初ゴールを決めたMF食野亮太郎(ハーツ)は、「腹はくくった」と覚悟を決め、背水の陣に挑む。
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覚悟を決めた食野の表情は凛々しく引き締まっていた。シリア戦を翌日に控えた練習では誰よりも声を出してチームを牽引。敗れれば、グループリーグ敗退が決まる一戦を前にして、気合はより一層入った。
「勝つしかないんで、逆にすっきりした気持ち。腹はくくった。自分たちのサッカーをするだけですね」
左シャドーでフル出場したサウジアラビア戦では、流れを変える一振りを放った。1点を追う後半11分、左サイドでボールを受けた食野は迷わずに仕掛け、中央へ切り込みんだ。持ち味のカットインから右足でのシュート。強烈な一発は相手DFに当たってゴールに突き刺さった。代表初得点となる貴重な同点弾。試合は終盤にバックパスのミスからPKを献上して敗れてしまったが、激戦区のシャドーで存在感を放った。
それでも、課題も残った。個人技での突破は“らしさ”を発揮することができたが、1トップを含めた前線3人での連係で崩し切るシーンはあまり見受けられなかった。食野自身も改善点を理解して、すぐに意思疎通を図ったようだ。
「コミュニケーションは試合終わってからとりましたし、ビデオも見て反省もしたので明日見てもらえれば。シュートはどんどん打っていくべきやし、それは僕に限らず、全体としてシュートの本数増やしていかないとチャンスは増えてこない。僕はどんどん打っていくつもり」
今大会は唯一の海外組。クラブとは決勝トーナメントに進出した場合の代表チーム参加の交渉を行ってきたが、グループリーグの3試合限定で話はまとまっているようだ。激戦区のシャドーで生き残るために、今大会は泣いても笑ってもあと2試合。「腹はくくった」食野は森保ジャパンの救世主となれるのか。2試合連続ゴールに期待がかかる。
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(FOOTBALL ZONE編集部・小杉 舞 / Mai Kosugi)