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史上最弱から頂点へ 選手権史に残るトリックFKで東福岡が17年ぶりのV決めた!
後半2分に鮮やかなトリックプレーで追加点
この日のキャプテンは大車輪の活躍だった。1-0のリードで迎えた後半2分、前代未聞のトリックプレーで貴重な追加点を決めた。ゴール正面やや右サイド約20メートルの距離で直接フリーキックのチャンスを得ると、キッカーのポジションにはMF中村が立った。白のユニフォームの國學院久我山が作った壁の前には、赤いユニフォーム姿の選手3人が立った。さらに、ボールのポイントの前には赤いユニフォームの3選手が肩を組んで立ち、歩幅を合わせて下がっていく。4歩目を踏んだ瞬間に合計6人の東福岡の選手は一気にしゃがみこみ、その上をMF中村が蹴ったボールが越えていった。視界を遮られた久我山GKと壁役は反応が遅れ、ボールはそのままゴールに吸い込まれた。
選手権史に残る名場面となった鮮やかなトリックFKはチーム全員の共同作業となったが、東福岡の魂を乗せたボールを蹴ったのが主将の中村だった。
後半35分には持ち前の高いキック技術で鮮やかなミドルシュートも決めて5-0とした。これが、今大会のラストゴールとなり、高校サッカーに心血を注ぎ込んだ3年生にとっても締めくくりのゴールだった。