U-23日本代表、大会黒星スタートの“波乱”に韓国紙驚愕 「今大会の番狂わせは日本」
65%ボールを支配しながら食野の一発のみ ベスト4に入れないと他チームに“影響”が…
森保一監督率いるU-23日本代表が現地時間10日、タイで開催中のU-23アジア選手権の初戦で、サウジアラビア代表に1-2で敗れた。韓国メディアも日本の手痛い敗戦に反応している。
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0-0で前半を折り返して後半3分、日本はサウジアラビアに先制を許したなか、その8分後にMF食野亮太郎(ハーツ)が同点ゴール。しかし、同43分にバックパスのミスからPKを与えてしまい、勝ち越し点を許して黒星スタートとなった。東京五輪で金メダルを狙う日本の手痛い敗戦に、韓国メディアも反応している。
韓国紙「スポーツ韓国」は「65%以上のボールを支配しながらも、最後まで勝ち切ることができなかった。試合終了間際の後半43分には、DF岡崎慎(FC東京→清水エスパルス)がペナルティーエリア内で相手を倒してしまい、VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)判定のあとPKとなった。日本は東京五輪の開催国のため、今大会3位に入れなくても、本戦出場には問題ない。だが、サウジアラビア戦の黒星は明らかに日本のサッカーに影響を及ぼす」と伝えている。
また、韓国紙「スポーツ朝鮮」は「今大会の番狂わせは日本だった。もし、日本が4強に入れば、残りのチームは楽になる。準決勝での勝敗に関係なく、五輪出場を確定できるからだ。しかし、日本がベスト4以下の成績になると厳しい状況になる。準決勝に全力を注がなければならない。勝てばいいが、もし敗れた場合は3位決定戦が、決勝戦以上に重要になる」と言及。初戦のサウジアラビア戦に敗れた日本がこのままグループリーグ敗退でもすれば、韓国代表も五輪出場に影響が及ぶと報じている。
ライバル国の立場からしても、ホーム開催の日本が今大会でベスト4入りすれば、その他のチームにとっては“五輪出場権を得る”という観点から見れば、確かに精神的には楽だろう。ただ、初戦で敗れた日本にとって、このような言われ方は皮肉でしかない。
日本はシリア(12日)とカタール(15日)を相手に勝利することができるだろうか。
金 明昱
1977年生まれ。大阪府出身の在日コリアン3世。新聞社記者、編集プロダクションなどを経てフリーに。サッカー北朝鮮代表が2010年南アフリカW杯出場を決めた後、代表チームと関係者を日本のメディアとして初めて平壌で取材することに成功し『Number』に寄稿。2011年からは女子プロゴルフの取材も開始し、日韓の女子ゴルファーと親交を深める。現在はサッカー、ゴルフを中心に週刊誌、専門誌、スポーツ専門サイトなど多媒体に執筆中。近著に『イ・ボミ 愛される力~日本人にいちばん愛される女性ゴルファーの行動哲学(メソッド)~』(光文社)。