イブラヒモビッチの“裏切り”に古巣ファンは失望露わ 「彼は我々にナイフを突きつけた」
ハンマルビーの株式取得に古巣マルメのファンは怒り 銅像が破壊される事態にも発展
ACミランの元スウェーデン代表FWズラタン・イブラヒモビッチと古巣マルメのファンとの間には、もはや修復不可能なほどの溝ができてしまったようだ。マルメの本拠地に立てられた“イブラ像”が破壊されるなど騒動の余波は広がるなか、ファンからは「失望」「彼の話は聞きたくない」などの辛辣な意見が飛び出している。英公共放送「BBC」が報じた。
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事の発端となっているのはイブラヒモビッチがスウェーデンの首都ストックホルムを本拠地に置くハンマルビーIFというクラブの株式を一部取得したことにある。イブラヒモビッチはマルメのマルメFFというクラブでプロデビューを飾り、同クラブの本拠地には銅像が建てられるなどレジェンドとして扱われていただけに、ライバルクラブの株式取得という事実はファンの怒りを買った。
ファンはその怒りをイブラの銅像にぶつけている。銅像は昨年末に顔の鼻の部分が切り落とされていたものが、今月5日には足首の部分がへし折られ、見るも無残な姿に変わり果てた。
マルメファンのシモン・ベングトソン氏は「BBC」に対し、「私の言うことはマルメファンの多数派の意見だ。ズラタンには失望している。私が知っている限り、彼を擁護する者はいない。もちろん破壊行為は間違っていると考えている人もいるが、それをした人の気持ちも理解できる」とイブラヒモビッチの“裏切り”を非難した。かつてはマルメの誇りだったというイブラヒモビッチだが、ベングトソン氏は「今はもう彼の話は聞きたくない」と拒否反応を示している。
同じくマルメファンのアレクサンダー・イバノスフキ氏もイブラヒモビッチの振る舞いは耐え難いものだと語っている。
「もし彼が25%の株式を購入したとしても、そのことについて話さず、マルメのことに言及していれば、今よりは受け入れられていただろう。だが、4分の1の株式を取得したクラブをスカンジナビア最強にしたいと言った。彼は我々にナイフを突きつけただけでなく、マルメファンをさらに傷つけようとしたんだ」
マルメの本拠地スタジアムの外に建てられたイブラ像は今や破壊されてしまったが、マルメの公式ファン団体「MFFサポート」の副会長であるカベ・ホセインプール氏は「我々は彼がハンマルビーの株式を取得してすぐに銅像を動かすべきだと言っていた。破壊されたのは残念だが、もはや避けられないものだった」と語っている。
古巣ACミランに救世主として舞い戻ったイブラヒモビッチだが、地元マルメのファンからの信頼は地に落ちてしまったようだ。