「正直1次リーグで敗退するチーム」 タイ代表西野監督、5発大勝で歴史的勝利に導く
バーレーンに5-0で勝利し、東京五輪切符の獲得へ白星発進
西野朗監督率いるU-23タイ代表が、地元で開催中のU-23アジア選手権のグループリーグ初戦でバーレーンに5-0の大勝を収めた。上位3チームに東京五輪出場権が与えられる今大会。昨年7月にA代表と兼任でU-23代表監督にも就任した西野監督は、2002年生まれの17歳FWスファナット・ムエアンタを起用するなど、思い切った采配でタイの大会出場3回目で初勝利をもたらした。
ゴールラッシュで東京五輪切符に一歩近づいた。西野監督率いるタイ代表はバーレーンに5-0の大勝。前半11分、17歳FWスファナットが前を向いたままボールを受け、かかとでトラップして浮かせて突破すると、GKとの1対1を落ち着いて決めて先制した。前半終了間際にも1点追加すると、後半には畳みかけるように3点を奪取。西野監督もガッツポーズで喜んだ。
「ホスト国としての参加、たくさんのアドバンテージをいただいてスタートから勢い付けてスタートしようということで、みんなアグレッシブに戦ってくれた。スタートが良かったので得点が入れば我々のペースで試合を進められるんじゃないかと思っていたなか、ハーフタイムもアグレッシブに切らさず、後半最後まで貪欲に得点を奪いにいった積極的なゲームができたと思います」
2016年に初めてU-23アジア選手権に出場。2年前の前回大会も出場したが、ここまで1勝もしたことがなかった。3回目の出場で今回が初勝利。A組はバーレーン、イラク、オーストラリアと強敵ばかりのなか、5得点圧勝という歴史的勝利をもたらした。
「正直なところ1次リーグで敗退するチーム。ホストで参加できるということで、もちろん全て強豪国相手ですし、でも過剰にリスペクトする必要はない。自分たちも十分に力を持っているので、この世代も経験を積む必要がある。絶好のチャンスで、チャレンジしていく、たくさん課題を出していく。そのために100パーセントチャレンジしていく。それを初戦で出せた。継続していかなければいけないと思うので。コンスタントにこういうゲームができるように技術戦術というよりメンタリティーのアプローチが必要かなと思います」
観客7000人が見守るなか、結果を出した西野監督。戦いは始まったばかりだが、間違いなく東京五輪切符の獲得へ大きな一歩を踏み出した。
(FOOTBALL ZONE編集部・小杉 舞 / Mai Kosugi)