先制点は前半14分。リバプールのFWダニエル・スターリッジが自慢の快足で魅せた。エリア内に侵入すると、縦に仕掛けて突破。これをマンチェスター・UのDFフィル・ジョーンズが倒してPKを獲得した。キッカーのMFスティーブン・ジェラードが冷静に決めてリバプールが先制した。

　1点ビハインドを負ったマンチェスター・Uは後半10分、マンチェスター・Uのエースが反撃の狼煙を上げる。FWウェイン・ルーニーが右サイドからのクロスを左足で合わせて同点。すると、その2分後、間髪入れずに左サイドのDFルーク・ショーからのパスを中央で受けたMFファン・マタが左足を振り抜く。シュートは相手DFに当たると、コースが変わってゴールネットへと吸い込まれた。あまりにも鮮やかな逆転劇でマンチェスター・Uが試合をひっくり返した。

　日本代表のMF香川真司は後半23分から、マタに代わってトップ下で途中出場した。すると、逃げ切りを図るチームにあって、ミスの少ない確実性の高いプレーを続けた。唯一のミスは後半43分。ゴール前に駆け上がった背番号「26」のもとへ、右サイドのMFアシュリー・ヤングからクロスが届く。しかし、香川はこれをトラップミスして背後へとこぼしてしまう。だが、それをフォローしていた途中出場のジェシー・リンガードがワントラップから右足をふり抜いて試合を決定付ける3点目を入れた。

　幸運も味方につけた香川は、マンチェスター・Uのギネス杯初制覇と、今季初タイトルに貢献した。

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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文　text by Soccer Magazine ZONE web