リバプール南野のデビュー戦、韓国で評価二分「アクセント加えた」「未熟なボール処理」
南野がFAカップのエバートン戦でリバプールデビュー、韓国メディアも注目
リバプールに移籍した日本代表MF南野拓実が、5日のFAカップ3回戦のエバートン戦で初出場を果たした。3トップの中央で先発出場し、後半25分に交代。大観衆はスタンディングオベーションで初めてのプレーを労った。
2018-19シーズンのUEFAチャンピオンズリーグ(CL)を制覇したクラブに日本人ストライカーが加入し、韓国メディアもこのデビュー戦に注目。ただ、その評価は二分しているようだ。
スポーツ・芸能総合サイト「エックススポーツニュース」は「常に最前線にポジションを取り、多彩な攻撃にアクセントを加えた。インパクトのある動きよりも、簡潔なプレーで攻撃を展開。前半34分にはヘディングでゴールを狙ったが、惜しくも当たらなかった。ただ、全体的には悪くないデビュー戦だった」と、一定の評価を与えている。
一方で、韓国紙「韓国日報」は「アジア初のリバプールの選手、南野拓実のデビュー戦は残酷だった。70分間、プレーしたが目立った活躍は見せられなかった」と伝えている。さらに記事は「後半には未熟なボール処理とパスミスを繰り返した。試合後の現地紙の評価点はチーム最低の6だった」と報じていた。確かにリバプール加入前の期待に比べて、強いインパクトを残せなかった部分は南野としても少し悔しい部分だったかもしれない。
ただ、ユルゲン・クロップ監督は「拓実はスーパーだ。まさに傑出している。我々が欲した選手であり、待ち望んでいた選手だ」と語っており、これからチームにフィットしてくると指揮官は信じている。
いずれにしても南野に評価を下すには時期尚早で、今後のプレーと結果に期待したいところだ。
金 明昱
1977年生まれ。大阪府出身の在日コリアン3世。新聞社記者、編集プロダクションなどを経てフリーに。サッカー北朝鮮代表が2010年南アフリカW杯出場を決めた後、代表チームと関係者を日本のメディアとして初めて平壌で取材することに成功し『Number』に寄稿。2011年からは女子プロゴルフの取材も開始し、日韓の女子ゴルファーと親交を深める。現在はサッカー、ゴルフを中心に週刊誌、専門誌、スポーツ専門サイトなど多媒体に執筆中。近著に『イ・ボミ 愛される力~日本人にいちばん愛される女性ゴルファーの行動哲学(メソッド)~』(光文社)。