窮地へと追い込まれる本田 辛口伊紙がACミランの右ウイングに補強を提唱
イタリアメディアは、フィリッポ・インザーギ新監督の就任後も昨季リーグ8位のチームと代わり映えのないパフォーマンスに手厳しく、記事ではこう記されていた。
「3試合全敗。10失点。しかも、得点は1ゴールだけ……数字は無情だ。それなのにインザーギ監督は成長したと話している。チャンピオンズリーグ入りを目指すには、補強が必要。チェルチがそのポールポジションになっている。現実的には今のところメンバーはチャンピオンズリーグを目指すには不十分である」
トリノ所属のイタリア代表MFチェルチは左利きだが、右サイドから中央にカットインを得意とするアタッカー。クラレンス・セードルフ前監督や、インザーギ監督がギネス杯で本田を起用し、機能不全に終わった右ウイングがチェルチの主戦場となる。
ガゼッタ紙の今季予想スタメンの右ウイングには、新加入の元フランス代表MFジェレミー・メネスが入っている。残念ながら本田の名前は見当たらない。だが、そのメネスは現在故障中だ。チェルチ獲得の動きは、本田の右ウイング起用に対する、クラブ側の評価の低さを如実に表している。
チェルチ加入時には本田はチーム内での序列をさらに下げ、右ウイングの三番手になってしまう。インザーギ監督は就任会見で、本田を左ボランチでテストする意向を示していたが、現時点ではまだ試されていない。
ギネス杯3試合で新監督にアピールできなかった本田には、地元のミラン専門ニュースチャンネルが背番号「10」の剝奪を要求するなど、風当たりは日増しに強くなっている。チェルチ加入が実現すれば、本田はさらなる窮地に追い込まれることになるだろう。ボランチで活路を見いだすのか。いずれにしても、与えられた出番で何とか結果を出したいところだ。
ガゼッタ紙のミラン今季予想布陣
4-3-3
GKアッビアッティ
DFアバテ、アレックス、ラミ、デシリオ
MFポーリ、デ・ヨング、ムンタリ
FWメネス、バロテッリ、エルシャラウィ
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web