青森山田が目指す“究極のオールラウンダー” 黒田監督が追求するチームコンセプトは?
ロングボール多用、テクニカルな戦術の相手にも柔軟に適応してベスト4進出
第98回全国高校サッカー選手権で大会連覇を狙う青森山田(青森)は、5日の準々決勝で昌平(埼玉)を3-2で破り、ベスト4に駒を進めた。チームを率いる黒田剛監督は、「何か一つに特化するのではなく、何でもできるチームに」と、その育成方針を明かした。
青森山田は前半のうちに3点を奪ったが、後半に入ると9分で失点。それもチームの屋台骨の1人であるJ1横浜FC内定のMF古宿理久が失点を招いてしまった。黒田監督は「後半20分まで3点差を維持したかったが、一番嫌な失点で相手に勢いがついて、2点を守る戦い方にならざるを得なかった」と振り返る。そのなかで後半35分には2点目を奪われ、ラスト5分は1点差の勝負になった。
それでも、指揮官は「経験もあるので、1点差になってもラスト10分くらいなら守ってくれると思っていた」と、選手たちへ全幅の信頼を寄せていた。
この日の昌平は、今大会ではこれまでの対戦相手と違ったタイプのサッカーを展開するチームだった。大会初戦の2回戦で対戦した米子北(鳥取)や3回戦の富山第一(富山)は、比較的シンプルにロングボールを最終ラインの背後に入れる傾向があった。しかし、昌平はグラウンダーでつなぎながら前線の選手たちはキレのあるドリブルを仕掛けてくるテクニカルな戦術が主体。そうした要素について、黒田監督はチーム作りの方針を交えて語った。
「背後に蹴る相手にも、つなぐ相手にも、それぞれに対応できるのが我々の強みです。私たちは、ポゼッションや堅守速攻といった何か一つのやり方に特化するのではなく、なんでもできるチームにしてきたつもりです。一つのやり方だけでは、プレミア(高円宮杯プレミアリーグ)は勝ち残れません。例えば、(清水)エスパルスや(柏)レイソルと試合をすれば、今日くらいボールは持たれますから。そのなかで、選手たちは勝負勘の良さを出してくれた」