元得点王・川添孝一氏が見る高校選手権 群雄割拠のトーナメントを制するポイントは?
前年度王者の青森山田など強豪校が名を連ね、高校王者の座を争う
第98回全国高校サッカー選手権はベスト8が出揃い、白熱した戦いを展開中だ。前年度王者の青森山田(青森)や3人のプロ内定選手を擁する帝京長岡(新潟)など強豪校が、高校王者を決める最後の戦いに臨む。
“令和最初”の選手権は、どのような大会になるのか。「Football ZONE web YouTube」では、帝京の一員として1980年1月に開催された第58回高校サッカー選手権に参加し、5得点で得点王に輝くとともに、同校の優勝に貢献した川添孝一氏に展望を訊いた(収録は2019年12月24日)。
前回優勝の青森山田や前述の帝京長岡といったベスト8進出チームだけでなく、すでに敗退してしまった中にも初出場ながら前評判の高かった興国(大阪)、昨夏のインターハイ準優勝校の富山第一(富山)など、実力校が目白押しだった今大会。群雄割拠の選手権で頂点に立つためのポイントを、川添氏は次のように指摘する。
「県の代表が決まってからのコンディション作りだと思います。やり過ぎてもいけない。青森山田の場合は選手権に入るまでに静岡でキャンプをしたりしていますし、上乗せはすごくあると感じています」
そして、そのコンディション作りにも関係してくるのが選手権の独特な日程だ。12月30日に開幕戦、翌31日に残りの1回戦を行い、年をまたいで2020年1月2日が2回戦となる。2回戦から参加する高校もいるなかで、年を越すために1回戦を勝たなければいけない高校に必要なものは何なのか。
川添氏は「年が明けてから始まるチームと、先に始まっているチームとでは、プレッシャーの度合いも全然違うと思います」として、メンタリティーの重要性に言及。「力が入るところもあるんですけど、いかに脱力して自分のプレーができるかもポイントになると思います」と続け、過度の緊張よりもリラックスしたプレーが好結果につながるとの見方を示した。