マンU黄金期の“恐怖政治”エピソードをOB披露 香川も標的「プレーさせないぞ」
ファーディナンドらが“激しい言葉”を使ったファーガソン流の操縦術を明かす
マンチェスター・ユナイテッドは現地時間1日、プレミアリーグ第21節の敵地アーセナル戦に臨み0-2で敗れた。試合後、クラブOBの元イングランド代表DFリオ・ファーディナンド氏はアレックス・ファーガソン元監督がMF香川真司(サラゴサ)らにかけた“激しい言葉”を引き合いに出し、オレ・グンナー・スールシャール監督に必要とされるものに言及している。
昨季途中からスールシャール監督が指揮を執るユナイテッドは、今季序盤から苦しい戦いを強いられていたものの、徐々に調子を上げて5位まで浮上。アーセナル戦は今季初の3連勝が懸かっていたが、前半8分に先制点を奪われると、同42分に2失点目を喫し、0-2の敗戦となった。
試合後、衛星放送「BTスポーツ」の解説者として登場したのは、ユナイテッドの黄金期を知るファーディナンド氏と、アーセナルからユナイテッドに移籍した経歴を持つ元オランダ代表FWロビン・ファン・ペルシー氏だ。ファーディナンド氏は「今日の試合に対する共通の見解は、FWが良いランニングをしても中盤の選手が誰も見ていなかったということだろう」として、ファン・ペルシー氏がユナイテッドに加入した際、良いパスが出なかった時にファーガソン氏が激怒したエピソードを披露。さらにファン・ペルシー氏は、次のように補足した。
「彼は(ポール・)スコールズ、(マイケル・)キャリック、シンジ(香川)、ウェイン(・ルーニー)に対して、文字どおり言ったんだよ。『お前たちが彼(ファン・ペルシー)を見つけられないのなら、プレーさせないぞ』ってね。本当に文字どおり、そう言っていた」
そしてファーディナンド氏は、その言葉を受けたチームがファン・ペルシー氏に良いタイミングでパスを出すようになり、優勝を決めたアストン・ビラ戦ではルーニーのロングパスからスーパーボレーを決めたことを指摘。「監督が選手の脳裏に刻み付けることで、選手は前線を見るようになる」として、一種の“恐怖政治”もスールシャール監督にこれから必要とされる要素だと主張している。
2013年のファーガソン氏の退任後に苦しむユナイテッド。OBたちが披露した伝説的名将のコントロール術が、スールシャール監督に採用されることはあるのだろうか。
(FOOTBALL ZONE編集部)