「悔しいや残念という気持ちより…」 退任する國學院久我山監督、悲運の終幕に思い吐露
後半ATの失点で昌平に0-1敗戦 清水監督は今大会限りで退任
第98回全国高校サッカー選手権は3日に3回戦の各試合が行われ、浦和駒場スタジアムでは國學院久我山(東京B)が昌平(埼玉)に0-1で敗れ姿を消した。今大会限りでの退任が決まっている清水恭孝監督は、「高校サッカーは人が成長できる良い場所」と、その思いを話している。
國學院久我山は前日に行われた2回戦の専大北上(岩手)戦で、後半に退場者を出し約30分間を10人でプレー。そして0-0でもつれ込んだPK戦を6-5で制していた。1回戦が12月30日の開幕戦に割り当てられ、他校よりも1日早く終わっていたとはいえ、大会3試合目。2回戦から登場し2試合目の昌平と比較すれば、その要素は特に後半の運動量の部分で重くのしかかった。清水監督も「昨日に10人でやったこともありますし、疲弊はしていましたね。ただ、このレギュレーションは始まる前からのことですから」と無念さを滲ませた。
試合全体を通してみれば、特に前半はボールを保持しながら攻撃を模索したものの、このパスが通れば大きなチャンスというタイミングで、パスが引っかかってしまった。清水監督も「相手のプレスのラインを越えればダイナミックに良さを出せるという話もしていました。それが出せたのも何回かありましたし、出しきれなかった面もあると言えると思います」と話す。後半が厳しくなったこともあり、終わってみればシュート数は3対17で苦戦の色はクッキリとした。
それでも、後半アディショナルタイムに決勝点を許すまで必死に守る姿勢は、一つの良さでもあった。特に、前日の2回戦でハーフタイムに交代を命じられていたDF保野友裕は、パートナーのDF加納直樹が前日の退場処分で出場停止になるなか、この試合もスタメンを任せられた。清水監督は「昨日一日、彼も苦しかったと思いますけど、こうやって自分や周りと鼓舞しながら成長できるのが、スポーツの良さですよね」と話す。そして、高校サッカーという舞台への思いをこう話した。