今治メソッド効果! 初出場初勝利の今治東に岡田武史氏も喜び「一つの成果だと思う」
応援団の席から今治東の戦いを観戦「“俺らがやっている”みたいに勘違いされると…」
岡田メソッドではなく今治メソッドで――。1月2日に行われた全国高校サッカー選手権2回戦、初出場で大きな第一歩を示したのが今治東(愛媛)だ。初出場ながら山形中央(山形)との初戦で2-0と全国1勝を飾った。
同校をはじめとした今治市内の高校は、2020年からJ3に昇格するFC今治の巡回コーチによる指導を受けるなど市内全域の強化を目指しているが、会場となった味の素フィールド西が丘にはFC今治の運営会社の取締役会長で、元サッカー日本代表監督の岡田武史氏が声援を送り、試合後には囲み取材にも応じた。
この日、岡田氏は関係者席ではなく、応援団の席へ。FC今治の監督などを務めた小野剛氏、元日本代表MFラモス瑠偉氏とともに、今治から遠路はるばる訪れた大応援団の中に交じって試合の行方を見守った。
今治東はキックオフ直後こそ守勢に回ったものの、前半24分にFW髙瀨太聖の鮮やかなターンからのシュートで先制に成功。そこから徐々にパスワーク、素早い攻守の切り替えでリズムを作ると、後半15分にも再び髙瀨のゴールで2点差とし、堂々と80分間を戦いきった。
「僕らは“今治モデル”っていうのを少年団、中学校、高校と全部で一つのピラミッドを作ろうということでやってきた。そこにはコーチを派遣する。その中で一つのKPI(業績評価)として『全国大会に今治の高校が出る』っていうのを勝手に僕らが決めてたんだけど、谷先生(谷謙吾監督)の力で出てくれて、一つの成果だと我々も思っている」
岡田氏はこのように語った。その成果については喜びを口にする一方で、「谷さんがそれ(FC今治のメソッド)を使うかどうか、それを判断されてやっている。“俺らがやっている”みたいに勘違いされると、申し訳ないんだけどね」と、表現が一人歩きしないことも願っていた。
(FOOTBALL ZONE編集部)