「初めて分かったのかな…」 尚志の3年生エース染野、悔しいメンバー外で見えた“別景色”
腰痛でメンバー入りできず最後の選手権は初戦敗退「みんなも悔しいと思う」
J1鹿島アントラーズ入りが内定している尚志(福島)の3年生エース、U-18日本代表FW染野唯月の高校サッカーが終わった。2日に行なわれた第98回全国高校サッカー選手権大会の2回戦で、尚志は徳島市立(徳島)に0-0からのPK戦(3-4)で敗北。負傷で出場メンバーから外れていた染野にとっては、得点王を獲得した前回大会とはまったく別の景色が見えた選手権になったようだ。
2回戦からの登場となった昨年ベスト4の尚志は夏の総体ベスト8入りを果たした徳島市立と激突した。決め手を欠き、徳島市立の守備を崩しきれずに前後半の80分間無得点に終わった。
0-0のまま決着はPK戦の結果に委ねられた。尚志は1人目の10番FW山内大空から3人連続で成功させたものの、4人目のMF小池陸斗とFW佐藤一輝のキックは相手GK米田世波に防がれ、PKスコア3-4で敗れた。
無念の1回戦負けをピッチの外から眺めた染野。試合後のミックスゾーンに姿を見せ、「尚志としては誰かがいなくても勝てるんだというのを証明したかったゲーム。そこで負けてしまったのは自分も含め、みんなも悔しいと思う」とチームメイトの心境を慮った。
2年生で出場した昨年の第97回大会は、チームがベスト4進出、自身も5ゴールで得点王に輝くなど充実の時を過ごした。再び活躍が期待されたが、今回は腰痛の影響でメンバー外になった。
「見る立場になって分かる部分、サポートできる部分はあったので、いい経験になったのかなと。見ると分かる部分は多かったです。練習で自分がサポートしたら選手は『ありがとう』と言ってくれたり、そういった関係は見る立場になって初めて分かったのかなと思います」
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