ギネス杯決勝前日練習でマンU・香川に大音量の「シンジコール」 ファンハール監督から熱血指導も受ける

チーム内の序列を打ち破るべく着実にアピールしている香川

 香川の去就問題はマンUの注目事項となっている。イングランドとスペインメディアはアトレチコ・マドリードがマンUに香川に対する身分照会を済ませ、1400万ポンド(約24億円)の移籍金を用意していると報じられている。

 その一方で、ファンハール監督は「10番タイプの選手が多過ぎる」と選手構成に不満を漏らし、トップ下を本職とする香川もボランチでテストしていた。だが、ギネス杯2戦目のインテル戦後半から香川に「やっと自分のポジションでプレーできるね」と2トップの下で起用すると、香川は本来の輝きを放ち始めた。

 そして、昨季の欧州チャンピオンズリーグ覇者レアル戦では相手の息の根を止める絶妙なクロスをFWハビエル・エルナンデスの頭に合わせて、3点目を完璧に演出した。記者会見では香川の去就に対する質問がファンハール監督に寄せられ、「私は分からない。監督なので……。いつものうわさかもしれない」と煙に巻く一幕もあった。

 スペイン代表MFファン・マタがトップ下の先発候補だが、その序列を打ち破るべく香川は着実にアピールし、評価を上げている。

 去就が注目される中での「シンジコール」とファンハール監督による熱のこもったマンツーマン指導。ブラジルワールドカップでの不振とデイビッド・モイーズ元監督の昨季の冷遇により、地元メディアでリストラ候補にも挙げられた香川だが、サポーターと指揮官がマンUの主力として期待しているようにも見えた。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

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