「独特の感覚でボールを持っている」 フットサル出身の静岡学園MF草柳にカズ驚嘆
「ずっとサッカーだけをやってきた選手とは違う」 フットサル仕込みの技術は「特長」
「細かいところの動きとか、一瞬マークを外す動きは、フットサルで身につけたもので、ずっとサッカーだけをやってきた選手とは違うと思います。相手の目線が逸れた一瞬でマークをはがしたり、瞬間的な動きというのは、自分の特長だと思います。点を取ったシーンも、サッカーでは『ごっつぁん』と言われますが、フットサルでは『セグンド』と呼ばれる動きです。そのイメージはずっと持っていました。みんな意図的にできるわけではないので、それは自分の特長だと思います」
ポゼッションで上回っているチームが、相手を押し込みながらもスペースがなくなることで攻撃がノッキングしてしまうという現象は、サッカーで起こりがちだ。だが、より狭いフットサルのピッチでのプレーに慣れており、一瞬でマークをはがせる草柳の存在は、まさにそうした局面でも攻撃の切り札として打ってつけだ。
高校選手権の静岡県予選まではスタメンだったという草柳だが、県予選から与えられている途中出場という役回りの意図もしっかりと汲み取っている。「自分は途中からでも試合に入っていけるように準備をして、毎試合、出場したら必ず結果を出すということにこだわって自分にやれることを、しっかりやっていきたい」と、2回戦以降への意気込みを語った。
決勝戦を大学受験のため欠場していた県大会では、3試合に途中出場したが、ゴールもアシストも記録できなかった。それが全国大会では15分間で1ゴールと1アシストを記録。キング・カズにもインパクトを与えたプレーは、この先の戦いでも静岡学園の大きな武器になるはずだ。
(河合 拓 / Taku Kawai)
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