「風穴を空けられた」 前々回Vの前橋育英を撃破、神村学園が“4強超え”へ第一関門突破
有村監督「皆さんは前橋育英さんが勝つと思ったことでしょうが…」
監督が粘り強かったと称えたなかで、2年生GK吉山の好守も見逃せない。前半23分、相手DF並木歩己の左からの強烈なシュートを阻止し、後半アディショナルタイムにはMF倉俣健の決定打をパンチングで防いだ。ハイライトはPK戦。6人目のシュートコースを見事に読み切って勝利に貢献した。「相手の体をよく見て、コースを読みました。PK戦は苦手だけど、試合中のビッグセーブで勢いに乗れた。県予選1回戦に続くPK戦勝ちができて嬉しい」と、殊勲者となった守護神は満面の笑みで大喜びした。
神村学園の選手権での最高成績は、第85回大会のベスト4だ。有村監督は「皆さんは前橋育英さんが勝つと思ったことでしょうが、これで風穴を空けられました」と話し、チーム最高成績を超えることに自信を示した。
(河野 正 / Tadashi Kawano)
page1 page2
河野 正
1960年生まれ、埼玉県出身。埼玉新聞運動部で日本リーグの三菱時代から浦和レッズを担当。2007年にフリーランスとなり、主に埼玉県内のサッカーを中心に取材。主な著書に『浦和レッズ赤き激闘の記憶』(河出書房新社)『山田暢久火の玉ボーイ』(ベースボール・マガジン社)『浦和レッズ不滅の名語録』(朝日新聞出版)などがある。