地元メディアが本田の「背番号10」剥奪を要望 「お願いだ、本田から10番を剥奪してくれ」
名門失墜の象徴として批判されている本田
「アイディアはゼロ、試合内容はゼロ、創造性もゼロ……。ミランはクオリティーを探し求めている」と記事ではギネス杯3試合で見るべき点や希望すら感じられないと厳しく批判。さらにミランと名乗り、世界中に畏怖された赤と黒のユニフォームに身をまとうに相応しいとは言えない現在のチームの悲劇的状況の象徴として、本田が非難されている。
「クオリティーと言えば……、お願いだ。本田から10番を剥奪してくれ」
ジェニオ(天才)と呼ばれた旧ユーゴ代表サビチェビッチ、クロアチア代表ボバン、ポルトガル代表ルイ・コスタら本物のプレーメーカーがまとった栄光の番号だが、日本人MFには相応しくないと記事では断定し、悲痛な叫び声を上げている。
世界一を目指すと公言しながらもブラジルワールドカップでは1次リーグ敗退という厳しい現実に直面することになった本田。休暇を経て、7月22日にチームに合流。ギネス杯3試合では3トップの右で1試合先発し、2試合で途中出場となった。
先発したマンC戦では前半、豊富な運動量で中央に進出したが、味方からパスを集められず。試合に関与できないまま、後半は一気に運動量が減少。足が止まった。リバプール戦では後半20分から途中出場したが、プレースピードの欠如から相手のプレスの網にかかり、ボールロストの場面が目立った。
そんな本田の冴えないパフォーマンスは、欧州のカップ戦出場すらままならないミラン失墜の象徴と地元メディアの目に映っているのかもしれない。結果至上主義とも呼ばれるカルチョの国では、結果さえ出すことができれば、評価は一夜のうちに一転する。昨季からボバンら名だたるミランOBも本田の選手としてのクオリティーに対する疑念の声を上げている。
背中に輝くかつての栄光の番号に突き刺さる、容赦のないイタリアメディアの批判の声を封じるには、やはりゴールと勝利しかない。
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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web