予選“アシスト王”が選手権初戦でハットトリック 静岡学園MF井堀が「特別に燃えた」理由
直接FK弾にミドルシュート2発! “地元” の岡山学芸館を相手に大暴れ
チームの緊張を解きほぐす直接FK弾に、強烈なミドルシュートが2発。静岡学園の3年生MF井堀二昭は、岡山学芸館(岡山)を相手に鮮烈なハットトリックを達成し、6-0大勝の立役者となった。岡山出身の井堀にとっては、「特別に燃える」一戦になったようだ。
井堀は8番のMF浅倉廉と並ぶ形でインサイドハーフとしてプレー。J1鹿島アントラーズ加入が内定しているMF松村優太に相手のマークが集中するなかで、積極的にボールを持ってチャンスメークに奔走した。0-0で迎えた前半29分には、ゴール正面左寄りの位置で得たFKを直接決めて、試合の流れを引き寄せた。
「壁はそんなに高くなかったので、枠に入れば(得点が)決まると思っていた。流れが相手にいっていた部分もあったので、あそこで一発決められればこっちの流れに乗っていけると思っていました」
井堀の先制点が硬くなっていたチームを解き放ち、大量6ゴールを呼び込んだ。井堀は後半6分と同11分にもミドルシュートを決めてハットトリックを達成。静岡県予選ではアシスト王で、シュートよりもパスに強みのある選手だが、この日はゴールにこだわる理由があったようだ。
静岡学園を率いる川口修監督は、井堀の心境についてこのように語っている。
「彼はシュートが上手い選手ではないんですけど、岡山出身で、爪痕を残そうと燃えていたんだと思います。前が空いたら打とうという覚悟を持ってやってくれたという感じがしました。今日は特別に燃えていたんでしょう。立ち上がりは消極的で、セーフティーにいこうという感じがあったなかで、強気にいくきっかけになりました」
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