まさに一芸、会場を沸かせた“弾丸CK” 筑陽学園MF藤の圧巻キックは一見の価値あり

高校選手権開会式で入場行進する筑陽学園の選手たち【写真:Football ZONE web】
高校選手権開会式で入場行進する筑陽学園の選手たち【写真:Football ZONE web】

1回戦で愛工大名電に1-0と勝利、弾丸CKから生まれたFW岩崎の決勝ゴール

 会場を沸かせた“弾丸コーナーキック”が筑陽学園(福岡)の初戦突破を導いた。31日の第98回全国高校サッカー選手権1回戦で愛工大名電(愛知)と対戦し筑陽学園は、前半終了間際の決勝ゴールで1-0の勝利を収めた。

 序盤にペースを握られた筑陽学園が最初のコーナーキックを得た前半22分、MF藤隆成の蹴り込んだボールに会場がどよめいた。巻いて落とすようなボールではなく、藤が蹴り込んだのはミドルシュートかと思うような弾丸ボール。それをニアサイドで合わせたFW寺岡聖斗のヘディングはわずかに枠を外れたが、ゴールの予感を与えるには十分だった。

 その後も数回のコーナーキックがあり、際どいチャンスもあったがゴールにならず迎えた前半アディショナルタイム、筑陽が得たコーナーキックは自陣からのカウンターで受けたファウルがアドバンテージによって流された攻撃からだった。

 その接触で倒れた選手の治療で時間ができると、藤は中の選手をコーナー付近に呼んで声を掛けていた。それは「ニアサイドに2人走らせて、それをおとりにファーサイドで勝負しよう」というものだったと話した。

 すると、藤の右足から放たれたスピードボールはその通りの軌道を描いた。飛び出したGKがわずかに触れないボールをFW岩崎巧が頭で押し込み、これが値千金の決勝ゴールとなる。試合後に藤は「練習から自信を持っていたし、キッカーを任されるようになってからずっと積み重ねてきたので、狙い通りでした」と笑顔を見せた。

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