皇后杯決勝は観衆1万人超え 高倉監督も女子サッカー界の発展に期待「最低基準として…」
ベレーザ対浦和Lの一戦には観衆1万人超 試合前から長蛇の列ができる
日本女子サッカーの国内タイトル最終戦となった29日の皇后杯決勝は、日テレ・ベレーザが浦和レッズレディースを1-0で下して優勝を飾った。会場となったNACK5スタジアムには、1万12人の観衆が詰めかけた。
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日本サッカー協会(JFA)は、女子サッカーの普及などを目指して昨季から皇后杯の試合観戦を無料化。そして、決勝戦はともに関東圏内に本拠地を持つチーム同士の対戦で、直近のなでしこジャパン(日本女子代表)の活動だったE-1選手権に選出されたメンバーが両チーム合計14人ということもあり、試合前からスタジアムの前には長蛇の列ができていた。
試合が始まれば屋根のあるメインスタンドはほぼ満席と言える状態で、バックスタンドには最後列の通路で立ち見をするファンの姿もあった。そして、後半途中に発表された入場者数は1万人を超えた。
試合を視察した、なでしこジャパンの高倉麻子監督はこのスタジアムの盛況ぶりに「今日はたくさんの方に来てもらえて、1万人というと代表の試合より多いかなと思うくらい」と笑顔。そして、「良いゲームだったし、こうしたファンの方が作る雰囲気の中で緊張感のある試合も作り上げていける。今日の試合が最低基準としてやっていけるなら、十分に楽しんでもらえるものにできる」と、観客動員と試合内容の相乗効果を喜んでいた。
浦和の日本代表DF南萌華も「女子の試合でこんなに応援をしてもらえて、最高の雰囲気だった」と試合に敗れた悔しさをにじませつつも、喜びの声をあげた。
プロリーグ構想もある日本女子サッカー界だが、改めて観客動員数と試合の質が両輪として高まることの大切さを示す決勝戦になった。
(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)