ベレーザ皇后杯優勝を導いた決勝弾の舞台裏 当事者MFが告白「狙っていたのは…」

日テレ・ベレーザMF籾木結花【写真:TOKYO VERDY】
日テレ・ベレーザMF籾木結花【写真:TOKYO VERDY】

決勝ゴールをアシストしたMF籾木が言及 「相手の立ち位置を見て変えた」

 日テレ・ベレーザは、29日の皇后杯決勝で浦和レッズレディースに1-0で勝利し、2年連続の国内三冠を成し遂げた。決勝ゴールをアシストしたMF籾木結花は、そのコーナーキックについて「相手の立ち位置を見て狙いを変えた」と舞台裏を明かしている。

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 今季のリーグ戦では1勝1敗で、最後まで優勝を争った両者だったが、この決勝戦ではベレーザが仕掛けた。永田雅人監督が「リーグ戦で負けた試合はプレスが甘く、相手の深いボールによって速さや高さにある選手に勢いを作られた。その反省点から狙いを持った」と話したように、マンツーマン気味のハイプレスを敢行した。

 インサイドハーフでスタメン出場した籾木は、「守備でやりたいことのベースができた。レッズのストロングポイントは(南)萌華の右足からなので、その攻撃のポイントを出させないように行けた」と、ほぼ2トップのような形でプレスに参加。浦和の勢いを立ち上がりで殺し、押し込んだ展開から得たのが前半7分のコーナーキックだった。

 そこでキッカーに立った籾木は、「チームの狙いは、最初はショートコーナーからだった」と明かす。しかし、浦和の守備陣形を見ると「相手の立ち位置を見て、その狙いを中に直接蹴ることに変えた。もともと、チームとして狙っていたのはニアサイドのところだった」と、機転を利かせた。

 浦和の選手がショートコーナーを警戒してコーナー付近に1人立ったことで、ゴール前はスペースができた。そこに正確なボールを蹴り込むと、ファーサイドにいたFW田中美南はキックと同時に手前のスペースへ。田中が右足ボレーをファーサイドに流し込んだ一撃が決勝ゴールになった。

 パスワークとコンビネーションが強調されるベレーザだが、それを下支えするのが洞察力とアドリブの強み。タイトルの行方を左右した1本のコーナーキックには、そうしたものが凝縮されていた。

(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)



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