「コロンビア戦がきっかけ」 U-22代表を変貌させた“A代表流”ミーティングと“バルサ流”プレス

巧みなテクニックで見せ場を作ったMF安部裕葵【写真:Getty Images】
巧みなテクニックで見せ場を作ったMF安部裕葵【写真:Getty Images】

安部が“バルサ流”プレスを周囲に説明 「自分の意見も出して…」

 自分たちには何が足りないのか――。まずはA代表の先輩が見せていたように、ピッチ外で徹底的に話し合うことから始めた。そして話は守備について及ぶことになる。これを強く主張したのは3か月ぶりの招集となった安部だった。スペインの強豪バルセロナでトップチームに混じることもある安部は、プレスの掛け方について落とし込んだ。

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「選手として自分の意見も出して、周りの意見も聞いて、充実したものになった。(守備は)奪われた瞬間に前に走るのが大事だと思っている。イレギュラーが発生した時、上手くいかなかった時の対応をすごく話していたし、それが良かった。守備も攻撃も90分で何十回もミスはあるけど、それをカバーしあってやれたと思う。練習中から距離を意識しようと」

 大事なのは前線の3人で共通意識を持つこと。そのうえで、連動性を持つこと。安部は前田と旗手にプレスの掛け方を細かく説明。奪われてから6秒間は後ろから追い続けるというスペインでの“ルール”を話し、周囲に5日間の練習期間で体に染み込ませた。試合前日にも選手間ミーティングをして、自分の考えを浸透させた。逆サイドでシャドーを組んだ旗手が証言する。

「スペインのルールを自分と大然にすごい話してくれた。前から行ってかわされても後ろから追いかけて行った方がいいと裕葵は言っていた。昨日の夜も選手だけでミーティングした時に、そういう掛け方をしたいと。自分的には『どうなのかな』と思ったけど、今日みたいに、相手にプレスをかけて(ボールを)取れるのなら、めっちゃ楽。これまでは前に行くだけだったけど、自分たちで後ろから行って取れれば楽。そういうのは今回の合宿で凄さを感じた。今回いろいろ話してタメになった。あまり選手個人と話してタメになることないけど、やっているチームが自分たちのJリーグとは全然違うので、それは凄いと感じた」

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