運命を変えたコンバート ミラン本田を育てた星稜・河崎監督が選手権開幕直前に踏み切った決断とは

「準決勝では相手の一番嫌な選手になりたい」

 FWになってからの1ヵ月間はあっという間だった。コンバート前はベンチスタートを覚悟して、その中でどうやってチームに貢献できるかを考えていた。それが、連覇を狙う王者・星稜にとって欠かせない戦力になった。

「準決勝に出られたら、運動量で相手の一番嫌な選手になりたい」

 埼玉スタジアムでの準決勝は、インターハイ王者の東福岡高校(福岡)との一戦になる。そこでも加藤はピッチ上を駆け回り、連覇へ向けたチームの大きな助けになるはずだ。名将のコンバートは、小柄なベンチ要員だったはずの男に大きなスポットライトを当て、星稜サッカー部の今大会の運命を変えるものになった。

【了】

轡田哲朗●文 text by Tetsuro Kutsuwada

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