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國學院久我山史上初の選手権4強入りを呼んだ総監督の一言 「パスもいいけれど…」
李総監督「振り抜いて行け」
「パスもいいけど、振り抜いていけ」
内桶は右サイドでボールを受けると、ドリブルでペナルティエリア内に侵入。対峙するDFがわずかに開けたシュートコースを見逃さなかった。総監督の言葉通りに右足を振り抜くと、無回転気味のシュートがニアサイドを破った。「(入った瞬間は)鳥肌が止まらなかった。すごいコースに飛んだ。サッカー人生で、こんなゴールは決めたことなかった。人生ベストゴールです」と興奮気味に振り返った。
國學院久我山にとって前橋育英は因縁があった。7年前の選手権でベスト8敗退となった際の対戦相手が前橋育英だったのだ。先輩の雪辱を晴らしたいという思いもあった。さらに、決戦前の朝にはメンバーに入れなかった3年生全員からのビデオメッセージを受け取り、士気も高まった。内桶の鮮烈な得点は、恩師や先輩、そしてチームメートの思い込めた一撃になった。
【了】
石川 遼●文 text by Ryo Ishikawa
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