「E-1選手権は重要なのか?」 大会の“存在意義”に英記者が疑問符「日韓戦は確かに…」
日本は韓国に0-1敗戦 英記者は「あまりに多くの欠点が浮き彫り」と糾弾
日本代表は現地時間18日、E-1選手権最終戦で韓国代表と対戦し、0-1で敗れた。かつてアジアサッカー連盟の機関紙「フットボール・アジア」の編集長やPAスポーツ通信のアジア支局長を務め、ワールドカップ(W杯)を6大会連続で取材した英国人記者のマイケル・チャーチ氏は、「日本はあらゆる部門で2位だった」と韓国に完敗を喫していたことを強調した一方で、「E-1選手権の必要性について問い質さなければならない」と、大会の“存在意義”に疑問を呈している。
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日本と韓国の顔合わせが無意味であったことはほとんどない。それは、両国間の歴史によるところが大きい。しかし、E-1選手権全体がもたらした価値については、大会自体がほとんど目的を備えていないため、疑問視しなければならない。日本は水曜日に韓国と対戦したが、あらゆる部門で2位だった。しかし、大会に参加した各監督が形成したチームを踏まえると、ほとんど驚きはなかったと言える。
パウロ・ベント監督が率いる韓国代表チームは、ポゼッションの完成度を高め、セットプレーで最大の脅威を与え、カウンター攻撃でも優勢であるように見えた。彼らの経験値とクオリティーは、90分間にわたって継続された。日本は特筆すべきチャンスが一つしかなかった。鈴木武蔵が前半15分付近でボックス外から振り抜いた一撃だ。前半の45分間が物語るように、アウェーチームは苦戦を強いられた。
キム・ミンジェとキム・ヨングォンによるセットプレーの脅威を封じようと試みても、解決策を最後まで明確にすることはできなかった。より積極的で、より攻撃的な韓国は前半、日本のボックス内でパニックを引き起こしたが、それらの好機が目に見える形に結実しなかったことは驚きだった。
一方、韓国がこの日唯一のゴールで立証したのは、日本の中盤の破綻だった。ファン・インボムがボックス内の端にボールを持った時、井手口陽介はどこにいた? 彼の不在がこの試合唯一のゴールを与えたことは、森保監督に問うべき問題だ。90分間を通して、日本のチームは一貫したインパクトをほとんど与えることはなかった。橋岡大樹は右ウイングバックで才能の片鱗を垣間見せたことに加え、鈴木が中盤に落ちてきて攻撃の起点となっていたことくらいだ。
だが、あまりに多くの欠点が浮き彫りとなった。遠藤渓太は左サイドでほとんど森島司と連携を見せなかったが、ハーフタイムに相馬勇紀が交代で入った際は、わずかながらクオリティーの向上があった。田中碧は前途有望な新星だったかもしれないが、Jリーグから世界の舞台へのステップアップが重要であることを韓国戦で学ぶことになった。上田綺世にも同様のことが言え、前線で孤立することが多かった。
マイケル・チャーチ
アジアサッカーを幅広くカバーし、25年以上ジャーナリストとして活動する英国人ジャーナリスト。アジアサッカー連盟の機関紙「フットボール・アジア」の編集長やPAスポーツ通信のアジア支局長を務め、ワールドカップ6大会連続で取材。日本代表や日本サッカー界の動向も長年追っている。現在はコラムニストとしても執筆。