“顔面張り手”への反撃でまさかの負傷? 韓国の「悪意ある報復」を中国メディア糾弾

韓国対中国戦で起こったラフプレーは依然として波紋を呼んでいる【写真:Getty Images】
韓国対中国戦で起こったラフプレーは依然として波紋を呼んでいる【写真:Getty Images】

中国ヤン・ファンの“顔面張り手”に対し、韓国MFムン・ソンミンが報復タックルを敢行

 韓国・釜山で開催されているE-1選手権は、18日に最終節を迎える。日本と韓国が優勝を懸けて激突するが、15日に行われた第2節の韓国対中国で起こったワンシーンの波紋が広がり続けている。日本戦でのラフプレーで矢面に立った中国が、再びスパイク裏で相手をヒットするファウルのほか、相手選手の顔面に張り手を入れる緊迫のシーンも飛び出したが、逆に中国メディアは韓国選手が“やり返した”場面に対して「悪意ある報復」と糾弾している。

 韓国は前半13分にDFキム・ミンジェのゴールで先制するも、その後はボール支配率70%以上を誇りながら追加点を奪えずに試合は進んでいった。

 徐々に球際の攻防が激しくなるなかで迎えた後半7分、横浜F・マリノスから済州ユナイテッドへ期限付き移籍している韓国MFユン・イルロクが体ごと球際に向かった一方、中国MFリー・ハンはやや遅れてボールに向かって右足を振り上げる。次の瞬間、リー・ハンの右足裏がユン・イルロクの右腕を直撃。ユン・イルロクは衝撃でピッチに倒れ込み、リー・ハンにはイエローカードが提示された。

 中国は10日に行われた大会初戦の日本戦、DFジャン・ジーポンがDF橋岡大樹(浦和レッズ)の首元に衝撃のカンフーキックをお見舞い。一発退場とならず大きく注目を集めていたが、再び飛び出したラフプレーに両チームがヒートアップしていく。

 韓国1点リードで迎えた後半43分には、韓国の攻撃をしのいだ中国のDFヤン・ファンが右サイドのタッチライン際に持ち出そうとしたところ、途中出場の韓国MFムン・ソンミンが追走。すると、ヤン・ファンはボールに寄せ付けないように左手を大きく突き出し、ムン・ソンミンの顔面にヒットする。主審はファウルを吹かず、プレー続行となったなか、“張り手”を食らったムン・ソンミンが苛立ち、ヤン・ファンにボディアタックをするようにぶつかり両者転倒。このプレーでムン・ソンミンにイエローカードが提示され、不穏な空気が漂った。

 中国スポーツ紙「タイタン・スポーツ」は、「韓国代表選手が悪意を持ってヤン・ファンを倒し、右膝を負傷か」と見出しを打ってレポート。韓国は試合翌日の16日にリカバリーを行ったが、イエローカードを受けた途中出場のムン・ソンミンは右膝の違和感で練習を回避したという。記事では「ムン・ソンミンは後半ピッチに立ったが、ヤン・ファンへの悪意ある報復のため、主審からイエローカードを提示されていた」と伝えている。

 18日に日本対韓国の“優勝決定戦”、中国対香港が行われるが、依然として韓国対中国戦に飛び出した両者のラフプレーが波紋を呼んでいる。

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