バルセロナで評価を高めている安部裕葵 スペイン記者が今後のポイントに挙げたのは?
トップチームへの昇格に必要なものはシンプルに「継続」
バルセロナBに所属するU-22日本代表MF安部裕葵は、スペイン3部グループ3第17節のラ・ヌシア戦で2ゴールを挙げ、チームを3-1の勝利に導いた。これで安部は出場した14試合で4得点としている。そのすべてのゴールは、センターFWに固定された第13節のコルネラ戦以降となっており、ここ5試合の活躍は目覚ましいものがある。
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10日に行われたUEFAチャンピオンズリーグのインテル戦前には、スペイン紙が安部のトップチーム入りする可能性を報じた。実現はしなかったものの、現地で彼の価値が高まっている証だろう。
スペインに渡ってから初となる1試合2ゴールを決めたラ・ヌシア戦を取材していたウェブメディア「VAVEL.COM」のラウール・エスピノサ記者に、ここまでの安部の印象を伺うと、「非常に良い選手だと思うし、少しずつチームにも順応してきているね」と高く評価した。
ラ・ヌシア戦でのプレーについて、「今日の試合は逆転勝利だった。同点ゴール、逆転ゴールを挙げて、チームを逆転勝利に導いたんだから、今日の試合は彼が主役の試合だったね」と言い、「このような活躍を続けていたら、Aチームに昇格できる日も、きっと来るんじゃないかな」と続けた。
バルサBでは1トップとして存在感を示しているが、トップチームに昇格した場合はウルグアイ代表FWルイス・スアレスが務めているこのポジションではなく、別のポジションになるのではないかと、ラウール記者は指摘する。
「トップチームで出場機会を得られるとしたら、右ウイングか、左ウイングになるのではないかな。センターFWでゴールも決めているけれど、今日の試合の終盤でも見せていたサイドでのプレーのほうが、彼の良さが出る気がするよ」と、アルゼンチン代表FWリオネル・メッシ、フランス代表FWアントワーヌ・グリーズマンの務めているポジションでの出場を進言した。
安部自身はトップチーム昇格よりも、自身のスキルアップに集中したい意向を話したが、その姿勢でいることが、トップチームへの扉を開く近道になるかもしれない。最後にトップチームに昇格するために、必要なことは何だと考えるかと聞くと、ラウール記者はシンプルに一言で返答してくれた。
「Más continuidad(さらなる継続)」
試合後には日本人ファンだけでなく、多くのスペイン人のファンが彼のサインや写真撮影を求め、列を作った。鹿島アントラーズで10番を背負っていた男は、スペインでも徐々に評価を高め、存在感を強めている。