“A代表デビュートリオ”となった3バック　「相手の攻撃に脅威がなく…」

＜DF＞
■古賀太陽（柏）＝★★★★

　3バックの左に入り、相手の攻撃に脅威がなかったこともあり破綻をきたさずにプレー。無失点に抑えたことで役割は果たし、減点材料はないものの、大きなインパクトを残すパフォーマンスではなかった。

■田中駿汰（大阪体育大）＝★★★★

　最終ラインの中央で堅実にプレーし、大学生でA代表デビュー。後半途中からはボランチにポジションを変えるなど、持ち前の万能性を発揮した。球際の強さや鋭い縦パスなど、今後への可能性を感じさせるプレーも見せた。

■渡辺　剛（FC東京）＝★★★★

　今季のJ1優勝争いを繰り広げたFC東京で、大卒1年目ながら主力CBを務め、その自信をA代表デビュー戦でも発揮した。クラブとは異なる3バックでのプレーとなったが、ビルドアップも含めて落ち着いて対応。香港相手だけに評価するのは難しいが、役割は果たした。

＜GK＞
■大迫敬介（広島）＝★★★★

　決定的なシュートを浴びるシーンがほとんどなく、GKとしての見せ場は訪れなかった。そのなかで集中力を切らさず、守備陣を統率しながら無失点で終えたことを評価したい。

＜途中出場＞
■畠中槙之輔（横浜FM／DF／←後半22分IN）＝★★★

　今回のチームでは“経験ある”選手として、途中出場で最終ラインの中央へ。出場時間が短く評価するのは難しいが、ビルドアップで持ち味を発揮しながら、破綻をきたさずに無失点で試合を終わらせた。

■上田綺世（鹿島／FW／←後半39分IN）＝評価なし

　あまりにもプレー時間が短く評価の対象外。上田のハットトリックに触発されたのか、限られた時間のなかでも積極的な動きを見せていただけに、次の韓国戦での奮起に期待したい。

［PROFILE］
金田喜稔（かねだ・のぶとし）

1958年生まれ、広島県出身。現役時代は天才ドリブラーとして知られ、中央大学在籍時の77年6月の韓国戦で日本代表にデビューし初ゴールも記録。「19歳119日」で決めたこのゴールは、今も国際Aマッチでの歴代最年少得点として破られていない。日産自動車（現・横浜FM）の黄金期を支え、91年に現役を引退。Jリーグ開幕以降は解説者として活躍。玄人好みの技術論に定評がある。