川島がダンディーUで再出発 半年間の浪人生活を経てデビューも黒星スタート

ダービーマッチでデビューも…

 スコットランド・プレミアリーグのダンディー・ユナイテッドに新加入した日本代表GK川島永嗣が、2日のダンディーとの敵地でのダービーマッチで正式発表後、わずか3日間で先発デビューを果たした。昨季スタンダール・リエージュと契約満了となった守護神は約半年間の浪人生活を経て、いきなりの強行先発。だが、あえなく2失点を喫し、リーグ最下位のチームで試練の船出となった。

 背番号「1」を背負った守護神は、ダービー戦で新天地の洗礼を受けた。1点を先制した前半41分、相手FWヘミングスに左足でゴール右隅へ同点弾を許すと、後半17分にはMF ロスに左足で勝ち越し弾を決められてしまう。

 昨年12月30日に正式加入が発表され、約半年に及ぶ浪人生活に終止符を打ったが、加入合意から2カ月間近くもビザが発給されないという足踏み状態が続いていた。英国内務省の発給手続きが遅れ、11月上旬に移籍合意後もチームに合流できず、孤独な自主トレを続けた。一般のビジネスマン同様に英国でのプロフットボーラーとしては、異例となる英語のテストをビザ取得の条件にも課された。ワールドカップ2大会出場のプロアスリートとしては、厳しい視線にさらされてきた。

 所属クラブでの公式戦は実に前所属のスタンダール・リエージュ時代の2014年の12月11日のUEFAヨーロッパリーグ、フェイエノールト戦以来となった。これは1年以上ぶりの実戦復 帰だった。

 川島は、英衛星放送「スカイ・スポーツ」でビザ発給後、こう語っていた。

「本当に長かった。2カ月掛かりましたからね。ダンディー・ユナイテッドに加入できて本当にうれしいです。全てがクリアになったので、ピッチ上で何ができるかに全てをフォーカスします」

 ミクス・パーテライネン監督から即戦力と期待されたが、連敗のチームを止めることができなかった。ダンディー・Uは、これで21試合を終えたリーグ戦で2勝4分15敗の最下位に沈んでいる。一つ上の11位キルマーノックとの勝ち点差は10。地獄の浪人生活を終え、2部降格まっしぐらのチームの救世主になれるのか。川島には、いきなり重い期待が懸かっている。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集 部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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