柴崎も届かなかった悲願の選手権初制覇へ “タレント軍団”青森山田を覚醒させた指揮官の檄

大社相手に前半2失点 「我々のサッカーを思い出せ!」

 第94回全国高校サッカー選手権大会の1回戦が行われた31日、優勝候補の一角と見られている青森山田高校(青森)は、初戦で大社高校(島根)と対戦し、3-2の勝利を収めた。試合は大社に2点を先行される苦しいゲーム展開となったが、その苦境から立ち直らせたのは、黒田剛監督の熱い一言だった。

 これが初戦の緊張感なのか。青森山田は序盤から動きが硬く、テンポの良いパスワークを展開する大社に攻めこまれた。前半32分、37分と立て続けに得点を許し、0-2のビハインドを負ってしまった。

 簡単に負けられない青森山田は、前半終了間際にDF原山海里が右サイドから得意のロングスローを送ると、このこぼれ球をMF高橋壱晟がつなぎ、最後はJ1湘南に加入が内定しているFW神谷優太が強烈な右足のシュートを決めて1点差とした。得点者の神谷も、試合後に「前半のうちに決められたのが大きかった」と振り返る一撃で、青森山田に活力が生まれた。この得点で勢いを得たチームを完全に緊張から解き放ったのが、ハーフタイムでの黒田監督の言葉だった。

「(青森)山田らしくない。我々の良い時のサッカーを思い出せ!」

 

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