今季低迷の浦和が改革宣言 リーグタイトル奪還の“3年計画”に掲げた補強ポイントは?

土田尚史スポーツダイレクター(左) と西野務テクニカルダイレクター【写真:轡田哲朗】
土田尚史スポーツダイレクター(左) と西野務テクニカルダイレクター【写真:轡田哲朗】

「FWに結果の残せる選手を獲得したい。センターバックも重要な補強ポイント」

 トップチームの目標としてはロードマップを策定し、初年度となる来季はAFCチャンピオンズリーグ(ACL)出場権の獲得と、得失点差のプラス2桁。2年目には飛躍の年として選手全員がコンセプトを理解できた状態にし、3年目でのリーグ優勝を掲げた。長期的には「常に安定的な優勝争いをして、リーグ連覇を成し遂げたい」という構想もあるという。

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 一方で、直近のシーズンに向けて強化責任者として必要な選手補強を含む選手構成の見直しについても触れている。

「選手の出し入れが、実は簡単ではない状況にある。契約年数が来季にまたがっている選手がほとんど。そのなかでもポイントを絞って補強をしなければいけない。今、考えているのは、FWに結果の残せる選手を獲得したい。国籍を問わずリストアップし、絞ってどの選手を獲得しにいくか検討している。センターバックも重要な補強ポイント」

 西野TDはこうした面について「選手の編成を含め、万全の状態を作るために仕事をしている。シーズンが始まる時には、監督が言い訳をできないような体制を作るための仕事をしている」と言及。選手評価の部分では、ドイツ代表やマンチェスター・シティなどで導入されている、ドイツの「SAP」社のデータを活用する構想も明かした。

 大槻毅監督の続投について土田SDは、「今季はシーズン途中からの就任で、目の前の勝ち点に捉われて本来目指すサッカーはできなかった。来季は大槻監督の魅力ある攻撃的なサッカーを展開できると確信している」としている。

“変革の元年”を宣言した浦和は、迷走を繰り返した過去の歴史と決別する姿を見せることができるのか。中期、長期のプランが語られたなかで、短期的に苦しい時期を過ごす瞬間が訪れた時こそ、その真価が問われるのではないだろうか。

(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)



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