システム変更で流れを変えた各務原 CKからの一撃で佐賀北を破る

一進一退の攻防を制して選手権1回戦を突破

 第94回全国高校サッカー選手権大会は、31日に各地で1回戦が行われた。浦和駒場スタジアムの第1試合は各務原高校(岐阜)と佐賀北高校(佐賀)の一戦。一進一退の展開から、後半27分に各務原のDF森俊太がCKからヘディングシュートを決め、1-0で勝利した。

 前半から互いに動きにやや硬さが見られ、なかなかゴール前に入り込むシーンを作れない。両チームにとって我慢の時間帯が続いたが、各務原の梅野剛監督が「前半は0-0のゲームプラン。相手の体力を削るために長いボールを使ったが、逆に押し込まれてしまった」と振り返ったとおり、佐賀北が各務原陣内に人数をかける時間が続いた。劣勢の中でも、前半30分には各務原のMF和田遼馬が左足を振り抜いて豪快なミドルシュートを放つが、惜しくもゴールポストを直撃。スコアレスで前半を折り返した。

 後半は、梅野監督が「4-1-4-1から4-2-3-1に変えた」とシステム変更を行い、これが功を奏す。全体的に各務原がボールを保持する展開になったが、佐賀北を押し込みながら最終ラインをなかなか崩せない。逆に同25分には佐賀北のMF大島圭二に決定機を作られ、シュートを打たれるもののクロスバーの上に外れた。

 直後の同27分、各務原に歓喜が訪れる。和田のCKを、ファーサイドで183センチの長身DF森俊太が打点の高いヘディングで合わせ先制ゴール。貴重な1点が入った。その後も、各務原は相手にボールを渡さないゲームを展開。梅野監督は「体力的には分があると思っていた。そこまで耐えられたのが勝因」と話した。

 勝利した各務原は、来年1月2日の2回戦で藤枝東高校(静岡)と香芝高校(奈良)の勝者と対戦する。

【了】

 

轡田哲朗●文 text by Tetsuro Kutsuwada

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