マンU解任危機のファン・ハールに、低迷するオランダ代表テクニカルディレクター就任浮上
欧州選手権出場を逃した母国の救世主に!?
オランダ代表のダニー・ブリント監督が、マンチェスター・ユナイテッドのルイス・ファン・ハール監督が代表チームのテクニカル・ディレクター(TD)として戻ってくることを望んでいる。2014年ブラジル・ワールドカップ(W杯)で、チームをベスト4に導いた手腕に期待を懸けている。ブリント監督がオランダ地元紙「アルグメン・ダグブラッド」に語ったもの。
ブリント監督はW杯当時、ファン・ハール監督のアシスタントコーチを務めていた。現役時代にはアヤックスで師弟関係を結び、UEFAチャンピオンズリーグを制覇した経緯もあり、ファン・ハール氏を強く信頼している。
オランダ代表は2016年の欧州選手権予選で敗退。低迷脱却のために、同国サッカー協会はTDのポストを用意する方針のようだ。その際、ブリント監督はファン・ハール監督を迎え入れることを望んでいる。「ファン・ハールと一緒なら、たくさんの成功を収めることができるだろう」と、ユナイテッドで成績不振から解任危機となっている名将の、代表復帰を歓迎するコメントを残した。
現在64歳のファン・ハール監督は、2017年6月までユナイテッドと契約を結んでいるが、今季ユナイテッドが大不振に陥っている影響でファンやメディアから激しいバッシングを受けている。26日のストーク戦に0-2で敗れ、実に1961年10月以来54年ぶりの公式戦4連敗を喫すると、「私は辞任することもできる」と珍しく弱気なギブアップ宣言をしていた。その後、28日のチェルシー戦(0-0)で連敗を4でストップさせ、「辞任する理由はない」と前言を撤回したが、いまだに立場が危ういことに変わりはない。
解任か、辞任によるオランダ代表復帰か、あるいはユナイテッドに残留を果たすのか。その去就に大きなスポットライトが当たっている。
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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images