“ミラクル・レスター”の再現なるか 王者シティを上回る快進撃に見る“変化”とは?
かつてのカウンター主体からポゼッションスタイルに移行
“奇跡”は再び起こるのだろうか――。ブレンダン・ロジャース監督率いるレスターは今季、初優勝した2015-16シーズンを上回るペースで勝ち点を重ね、欧州王者リバプールに次ぐ2位につけている。その快進撃に英国メディアも熱視線を送っている。
今季のレスターは第14節終了時点で10勝2分2敗、勝ち点32という好成績で2位につけている。無敗(13勝1分)のリバプールが首位を独走しているものの、2連覇中の王者マンチェスター・シティ(勝ち点29/3位)よりも上位につけている。
プレミアリーグ初制覇を成し遂げ、「ミラクル・レスター」と称された2015-16シーズンと比較しても、同時期での成績ではロジャース監督率いる今季のチームが上回っている。
クラウディオ・ラニエリ元監督が率いた15-16シーズンは14試合で8勝5分1敗の勝ち点29。得点が29もあったのに対して、失点は21と守備に課題を残していた。しかし、今季はここまで14試合で33得点、9失点と好守に安定感のあるチームとなっている。
スタッツを見ると、15-16シーズンは元イングランド代表FWジェイミー・ヴァーディのスピードを生かしたカウンター主体の攻撃が際立っていたこともあり、チームの平均ポゼッション率は42.43%。一方、今季のチームは57.38%と戦い方の変化が読み取れる。1試合当たりのパス本数も351.84本から529.79本と大幅に増えており、よりポゼッションスタイルが色濃くなっているようだ。
守備面では1試合あたりの被シュート数が13.66本から9.71本と変化。それに伴い、1試合あたりの失点数が0.95から0.64へと激減している。日本代表FW岡崎慎司(現ウエスカ)ら優勝メンバーの多くはチームを去ったが、エースのヴァーディやデンマーク代表GKカスパー・シュマイケルらセンターラインを支えるベテランは健在。さらにイングランド代表MFジェームズ・マディソンやベルギー代表MFユーリ・ティーレマンス、ポルトガル代表DFリカルド・ペレイラら新たにレギュラーに定着した選手たちが安定感をもたらしている。
今季はリバプールが抜きん出た強さを発揮しており、タイトル奪還は厳しい道のりになることは間違いない。しかし、王者シティが失速しているなかで、レスターの躍進はプレミアリーグをさらに盛り上げることになりそうだ。ラニエリ元監督が起こした奇跡をロジャース監督は再現することができるだろうか。
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(FOOTBALL ZONE編集部)