現役引退の闘莉王、南アW杯の“秘話”明かす 「次のキッカーが自分だったということも…」

現役引退を表明した元日本代表DF田中マルクス闘莉王【写真:栗山尚久】
現役引退を表明した元日本代表DF田中マルクス闘莉王【写真:栗山尚久】

南アフリカW杯パラグアイ戦で「駒ちゃんがPKを外した瞬間が凄く印象に残っている」

 J2京都サンガの元日本代表DF田中マルクス闘莉王が1日、今季限りで現役を引退すると発表した。この日、都内で引退会見を開き、19年間のプロ生活を振り返った会見の最後には“盟友”の元日本代表GK楢崎正剛氏とDF中澤佑二氏がサプライズで登場。一番印象深い試合には2010年南アフリカ・ワールドカップ(W杯)の決勝トーナメント1回戦となったパラグアイ戦(0-0/3PK5)を挙げた。

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 ブラジル出身の闘莉王は単身で日本に渡り、2001年にサンフレッチェ広島でプロデビュー。03年にJ2水戸ホーリーホックに移籍し、この年に日本国籍を取得した。04年から09年までは浦和レッズの主力として活躍。2006年にはリーグ優勝に導いた。2010年に移籍した名古屋グランパスでも移籍1年目でリーグ制覇。17年からは京都でチームを牽引していた。

 DF+FWの「DFW」という攻撃型のDFとしてゴールネットも何度揺らし、DF登録ではJリーグ史上初の通算100ゴールを達成。04年にはアテネ五輪に出場、日本代表としても地位を確立し、2010年に南アフリカW杯メンバーに選出された。中澤氏との“鉄壁DFコンビ”でチームを決勝トーナメント進出へ導き、同年6月29日にパラグアイと対戦。そして、0-0で迎えたPK戦で敗れた。最後はDF駒野友一(現FC今治)がPKを外してしまい、ベスト8への夢は途絶えた。闘莉王は19年間のプロ生活で「駒ちゃんがPKを外した瞬間が凄く印象に残っている」と明かした。

「W杯のパラグアイ戦の駒ちゃんがPKを外した瞬間が凄く印象に残っている。次のキッカーが自分だったということもあって、自分のところまで回ってきたらどうだったんだろうな、と。それも神様の自分に対する嫌がらせかな。外すんだったら自分でも良かったんじゃないかな。(PKを)蹴れなかったことでどれだけの夜を眠れずに過ごしたか」

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