第二次城福政権が誕生 FC東京新監督に課される使命と待ち構えるハードルとは!?
ハードなスケジュール
今回の天皇杯準決勝に進出している柏以外のクラブが優勝した場合、2月9日にはアジアチャンピオンズリーグ本戦出場を懸けてプレーオフに臨まなければいけない。J1のどのクラブよりも早くチームを仕上げる必要がある。裏を返せば、全クラブで最も長丁場の戦いを強いられる。
さらにACL本戦出場が決まれば、長距離移動や、強行軍の中でのハードなスケジュールが予定されている。30人を超える大所帯を細やかにケアしつつ、コンディション管理にも配慮しなければいけない。トップチームとJ3の2チームを切り盛りしつつ、選手を育成し、タイトル奪取を目指すという難問が待ち構えている。
不満分子を出さない一枚岩のチームづくりと、戦術の徹底は不可欠となる。そして今季、クラブのストロングポイントとなっていたDF太田宏介がオランダ1部フィテッセへの移籍が決まっている。チーム再編と、新たな戦術の構築にも迫られている。
東京はそうした難しい役回りを任せられる人材、かつ悲願のリーグ制覇を託せる指揮官として次期監督候補をリストアップ。その中からクラブの育成、強化にも携わり、2年半トップチームを率いた城福氏に白羽の矢を立てた経緯がある。
第2次城福政権は大きな期待感とともに出港する。難題を切り抜けた先には、躍動感あふれるフットボールが再び味スタに戻ってくるはずだ。
【了】
馬場 康平●文 text by Kohei Baba
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images
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