第二次城福政権が誕生 FC東京新監督に課される使命と待ち構えるハードルとは!?

前例のない特殊な課題

 来季、第2次城福トーキョーの幕が上がる――。FC東京は28日、城福浩氏が来季の新監督に就任することを正式発表した。東京を率いるのは、2008年から10年9月までの前政権に続く2度目となる。しかし、クラブにパスサッカーの土台を築いた第一次体制とは、就任への経緯や意図が異なっている。

 クラブはここ4年間、タイトルから遠ざかっており、2年周期で監督交代に踏み切ってきた。城福新監督も2年以内のタイトル奪取、もしくはクラブ初の3位進出が至上命題となる。

 日本代表クラスの実力者をそろえ、今季リーグ4位に終わったチームだが、実は密かな難問が存在する。東京は来季からU-23のチームを新たに編成し、J3に参入することが決まっている。出場機会のない若手の育成の場としては、絶好の舞台となる。その一方で、マンマネジメントは容易ではなくなる。J3に出場できるフィールドプレーヤーは23歳以下の選手に加え、オーバーエイジ枠として24歳以上の選手は最大で3選手(プラスGK1人)と決まっている。

 城福氏は第一次政権では、週の真ん中に練習試合を入れるのがルーティーンだった。出場機会の少ない選手に実戦感覚を養わせ、「ムービング・フットボール」という連動性を高めたパスサッカーの落とし込みの場として活用していた。だが、トップチームとU-23の2チームを運営する上で、保有戦力の人数の問題から、週の半ばに練習試合を組むことはほぼ不可能となる。

 このため、24歳以上でかつトップチームで出場できない選手の中には、実戦経験を積む場が全くないプレーヤーも出てくるリスクが存在する。

 

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